KORG RK-100S2 Keytar

ギターのように肩から掛けてキーボードの演奏が出来る、コルグ社のKeytarです。

素材は木製で、その上に艶消しクリアーの塗装が程濃さ荒れています。

今回はこちらを水色の艶消し塗装で承りました。

事前に水色系の色見本帳を20種類くらい用意してお貸出しし、その中からこちらのフォルクスワーゲン社「daenischblau=ダナブルー」(カラーコード:LH5R)を選んで頂きました。色見本は艶ありですが、こちらを艶消しの仕様とします。

分解については基本的に対応しておりませんが、個人的な趣味の範囲でと言う事であれば代わりに行う事も可能です。ただしそれによって生じた破損や不具合については補償・保証が出来ませんので、もしご懸念の場合には予め分解し、被塗物単体の状態にしておいて頂けますようお願い申し上げます。

今回はそういった事もご理解を頂き、当方にて分解・組み付けを行いました。こちらの内容については個人的なブログ=社外記の記事で紹介しています。宜しければご参照くださいませ。

下地作業については、軽く研磨のみ行ってそのまま塗る予定だったのですが、いざ削ってみると既存の塗膜が少し変だった為、

一旦下塗りを行う事にしました。

まずプライマーサーフェサーを塗布し、

続けて下塗りクリアーを重ねます。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、

再び研磨、足付け処理を行いました。またその際に気になっていたネジ穴周りも修正しています。

よく脱脂清掃し、

ベースコートを塗り、

クリアー(艶消し)を塗って本塗り完了です。

塗装した直後は艶がありますが、

そこから時間が経つにつれて艶が消えていきます。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

さらに数日寝かしたら組み付け作業を行います。分解した時に撮影した画像を見ながら元の通りに戻します。

そして完成です。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります(画像が実物以上に良く見えないようにしています)。

塗膜の強度は、自動車ボディの塗装と同様と考えて頂いて大丈夫です(使用している材料も作業内容も同様の物となります)。

LOTUS Engine Cover

ロータスヨーロッパのエンジンヘッドカバーです。元々グリーンに塗られていたようですが、整備工場さんにてサンドブラストを行って頂いたらしく、この状態で届きました。

リン酸処理を行い、よく洗って乾燥させました。

この後の塗料がアルミ素地に密着するよう、プライマーを塗布します。

色はボディカラーのような感じでと承っておりますので、

青と黄色の結晶塗料(リンター)に、パウダータイプのブルーパールを添加します。

大体似たような感じの色が出来たら、

本塗りを行います。

しっかりと塗り込みつつ、全体の膜厚が均一になるように塗布します。

その後赤外線ヒーターを使って140℃~170℃程の熱を30分程掛けたら本塗り完了です。

マニュアル上ではこれで焼き付けは完了ですが、削る際に柔らかい感じがするので、後日今度は恒温機(乾燥炉)で120℃30分程の熱を掛けます。

二度焼きが終わったら、ガムテープでマスキングをして凸部を研磨します。

最初は#120から始め、最終#800を使ってアルミ素地を光らせます。

そのままだとアルミ素地が直ぐに酸化してしまうので、腐食の進行を遅らせられるようクリアーを筆塗りしておきます。

その後60℃40分程の熱を掛け、数日寝かしたら完成となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります(撮ったそのままとなります)。

単なるソリッドカラーでは無く、パール感を感じられるかと思います。

その他の完成画像はこちらのページをご覧頂ければと思います。

また今回はオーナー様のYouTubeにて紹介もされました!

元々の状態や、到着時の梱包状態など詳しく紹介されていますので、今後のご依頼の参考になるかも知れません。

Lancer Evolution Engine Cover

いつもご贔屓頂いているショップさんからご依頼を頂いたランサーのヘッドカバーです。

状態としては新品で、いつもは布状研磨副資材(アシレックスレモン)を使ってネチネチと足付け処理を行うのですが、今回は作業が簡略化&さらに細部までしっかり足付け処理が出来るよう、ウェットブラストを試してみました。

使ったのは普通のサンドブラスト用(ドライ)のガンで、ヘッドカバーが収まる容器(衣装ケース)に重曹を入れ、それを吸い上げるだけの方法です。判り易いよう動画を撮影しました。

最初にやった時は何も気にせずに作業したので身体中ベタベタになって気持ち悪い感じになったので、今回は合羽を着て、また排気ファンの直ぐ前で作業を行いました。

ただこれでも跳ね返った重曹を身体中に浴びる事になるので、その後小さい物は箱の中で行おうと。現在8年放置したブラストボックスをウェットブラストで使えるよう改造中です。

その後良く洗い流し、乾燥させました。既存の塗膜を侵す事無く、良い感じに足付け処理が成されているのが判ると思います。

凸文字部は研磨して素地を光らせるよう承っていますので、塗装前に粗研ぎを行っておきます。

最終は#800を使いますが、どの道後で削るのでこの時点では#120でOKです。

念の為、全体にプライマーを塗布しておきました。

まずは下色として、黒とイエロー(VW社サンフラワー) を塗布します。

その後、イエローに塗った部分に明るいグリーン=当店規定の色相環4時を指す緑を塗布します。隠ぺい力が極端に悪いので、下色にイエローを塗っています。

その後、黒の上に日産純正色の「ミッドナイトパープルⅡ」(カラーコード:LV4)を重ねます。以前S20のヘッドカバーに採用した塗料で、余った色はご依頼主様より買い取らせて頂きました。

ただこのミッドナイトパープルⅡは小物だと余り派手さが無いので、

さらにそれにマジョーラっぽい色変化をする光干渉型のパール=当店規定のHL-150を重ねました。海外から取り寄せたパウダータイプの顔料に、STANDOXのベースコート用バインダー(MIX599)に5%添加して使っています。

当店規定のHL-150は、ブルー→レッド→オレンジに変化する顔料です。

ご希望が「鮮やかなグリーンと紫のグラデーション」との事で、 このような配色となりました。

その後凸文字部を研磨して金属素地を露出させて光らせ、そこに密着剤を塗装後、 クリアーを塗って本塗り完了となります。

見る角度によって色相が変化します。

こういった色は画像よりも動画の方が判り易いと思い、そちらも紹介します。

動画は編集無しで、しかも部分的にしか撮影していないので、それだけを見るとインチキ臭いというか訳が分からない筈ですが、そもそもこの日記(ブログ)で補助的に使う物としているので問題ありません(ただその意図が判らず「騙された!」と思って悪い評価を着けられていたりするみたいですが・・・)。

その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、さらに数日寝かしたら完成となります。

この状態だと紫に見えますが、

角度をつけて寝かすと、奥の部分がイエローに変化しているのが判ると思います。

グラデーションの境目で色の粒子感(ダマ)が見えるのは嫌だったので、そこだけ口径0.5mmのエアーブラシで暈しています。

本塗りに使う色は後で同じ色が再現できるよう、予めデータ化=色見本を作成しています。

また色見本は平面・曲面それぞれ判り易いよう、二種類用意しています。

元々が「元の状態に戻す」と言う自動車補修塗装(板金塗装)を行っていた為、その場限りの一品物みたいなのが余り好きでは無く、出来る限りデータを残すようにしています。

「世界で一つ」と言えば聞こえは良いのですが、偶発的な事に身を任せるというのが余り好きでは無いので(それを仕事として行うのはどうなのかと思いますので)、極力人の手によって塗られたというのが判らないようにしています。

 

SENNHEISER E935 Microphone

ゼンハイザー社のE935ボーカルマイクです。

本体は#800で研磨し、グリル部分はナイロンブラシとウォッシュコンパウンドを使って網目の奥まで足付け処理を行っています。

ベースコートの白(VW社キャンディホワイト)を塗装後、良く乾燥させたらロゴ入れの作業を行います。

デカール用紙にゼンハイザーのロゴをシルバーで印刷しました。

専用の接着剤を使ってデカールを貼り付けます。

よくエアーブローをして埃を飛ばしたら、

トップコートクリアーを塗って本塗り完了です。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーを使用しています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

塗膜が完全硬化した後、デカール部分を#1500~#2000で研磨して段差を平滑にし、コンパウンドを使って磨いたら完成となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

こちらは自然光下での撮影となります。

後日、オーナー様のインスタグラムでも紹介されていました。

この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

Fairlady Z S30 Engine Cover

オーナー様自らデータを作製し、ニュージーランドで作って貰ったというフェアレディZ L28エンジン用ヘッドカバーです。

凸文字は後から接着した物ではなく、ヘッドカバー一体となっています(貼り付けた物が売られているようで、当店でも剥離の際にシンナー浸け置きをしたら文字が剥がれてしまった!と言う事が何度かあります)。

状態としては新品で、ただ油っぽかったのでアルカリ洗浄槽に数日浸け置きをしておきました。

その後リン酸を使って化成処理を行いました。

巣穴が多いので、予めエポキシプライマーサーフェサーを埋め込んでおきました。

その後60℃40分程の熱を掛けて硬化させます。

その後全体にプライマーを塗布します。

ご指定を頂いたゴールドの結晶塗装を施しました。

画像は赤外線ヒーターを使って140℃~170℃程の熱を入れた状態です。

この後は恒温器に入れ、140℃の熱を掛けて二度焼きを行います。

塗膜がしっかり締まりきったら凸部を研磨してアルミ素地を光らせ、腐食の進行を遅らせられるようクリアーを塗っておきます。

その後さらに60℃40分程の熱を掛けて完成です。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

その後オーナー様より組み付け後の画像を送って頂きました。またこちらのインスタグラムでは他の画像もご覧いただけます。

この度のご依頼、誠に有難う御座いました!