日産L型ヘッドカバー 結晶塗装 本塗り

nissan16 先日外れてしまった凸文字を改めてエポキシ接着剤で元に戻しておいた日産6気筒エンジンカバーです。本塗りまで少々お時間が空きましたが、無事本塗り完了しておりますのでご安心下さいませ。

ちょっと余談なのですが、当店で行っている塗装は、ご案内しているお見積もりの金額だと単品ではどうしても採算が合わ無く、他のご依頼品と並行して作業をする事で採算を合わせています。

「どうしても」と言う場合には納期を短縮出来る「納期指定」のオプションをご指定頂くようお願いしておりますが、その場合内容や期間によって変わりますが総額の30%~50%程の割り増し費用が発生します。

かなり高い割増率と思われるかも知れませんが、単品でやる場合はむしろそれが正規の料金で、車の塗装屋さんなら判ると思いますが、今当店で行っている塗装はベンツなどの外国車を保険修理で行う内容と基本的には同じで、それなりにコストは掛かっています。

それでも小物の塗装でやっていけているのは、納期を長めに取ってその間に重複する作業を並行して作業するなど、仕上りに関係の無い事のコストを極力省く事で成り立っているのです。何卒ご理解いただければ幸いです。

nissan17 尚、今回はアルミ製ECUボックスを一緒に施工していまして、そちらも後程紹介致します。他には珍しいNISSAN(DATSUN?)のL型ZYエンジンカバーも入っていたりするのですが、そちらは今回の本塗りには到底間に合わず、次回のターンになる予定です。

ZYエンジンカバーについてはこちらのページでも紹介していますが、幻のエンジンと言われる割にはうちに入る割合が多い気がしますが・・・(今回で3度目、4個目の塗装となります)。

と言う事で、まずはプライマーを塗布します。

nissan18 そして本塗り完了です。画像では既に140℃~170℃程度の熱を掛けて結晶目が出た状態です。

nissan19 結晶模様自体は100℃を超えたあたりから発生しますが、結晶塗装に使われる1液性の熱硬化型の塗料(メラミン樹脂)はその温度では硬化はしないので、さらに140℃~170℃で30分くらい熱を掛けます。誤解されやすいのですが、これは「耐熱」と言う訳では無く、単に熱で硬化するタイプと言う事です。

nissan20色に関しては事前にオーナー様から色の見本となる物をお預かりしておりまして、ただ結晶塗装なので(普通の塗装とは違うので)ある程度の色ブレはご了承頂いていましたが、何とか良い具合に出来たと思います。

ちょっと判り難いかも知れませんが、色の見本は塗装の破片を透明なテープで覆った物で、元々この倍の量(サイズ)があったのですが、万が一無くしたらと言う事で半分にカットしてあって、もう半分は最初に届いた段ボールの中に残してあります。

この後数日寝かし、タイミングが来ましたら最後の仕上げに凸部を研磨して光らせ、クリアーを筆で塗って硬化したら完成となります。

完成次第改めて紹介させて頂きますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!