SPIVVY Titan Glass Frame

先日お預かりしておりましたSPIVVYのチタン製メガネフレームですが、日常的に使っている物なので出来るだけ早く仕上げて欲しいという事で、納期指定のオプションを付けて頂き早めに作業を行っておりました(納期指定のオプションは有料となります)。

メガネの分解についてはサービスで行っておりますが、部品の破損や紛失などには補償が御座いませんので、ご懸念の場合には塗装する部品単体の状態にしておいて頂けますようお願い申し上げます。

 塗装が十分に密着するよう、素地調整としてサンドブラスト処理を行います。

 ツルツルした金属表面を荒らす事により、被塗面積を確保すると共に塗膜の投錨効果を期待します。

 よく脱脂清掃し、

 マスキングをして、

 プライマーを塗布します。

 その後軽くサンディングをし、

 再びマスキングをやり直したら、

 塗り易いよう各部を固定していきます。

 チタン素材のフレームは可動部にワッシャーが入る為、その個所はマスキングをしておきます。

 また予備用のネジからサイズの合う物を探し、

 ネジ穴に挿し込んでマスキングをしておきます。

 台にセットし、

最終脱脂を行います。

 ちなみに通常であればこの部分も一緒に塗装して最後にカッターで塗膜を剥がすという方法でも良いのですが、今回はここにワッシャーがフランジ状になっていて、穴の中に塗料が付くと恐らく入ら無くなってしまうので、それを防ぐ為の事でもあります。

 マスキング用に使うネジは予備用の為、一緒に塗ってしまっても構いません。

 まずは下色として通常のシルバーを塗ります。具体的にはVWのリフレックスシルバー(カラーコード:LA7W)を使っています。

そしてさらにリキッドシルバーを塗り重ねます。

リキッドシルバーはSTANDOXの塗料で、以前車の塗装をしていた頃に一度バイクのカウルに塗っていて、その後は使う機会が無かったのですが社外記の方で紹介した所、こちらのオーナー様が大層気に入られたようなので今回のメガネの塗装にご指定を頂く事となりました。

塗料については以下社外記のページで紹介しておりますので宜しければご参照下さいませ。

http://pro-fit.ne.jp/wordpress2013/wordpress/2016/12/11/standox-%EF%BC%88%E5%B9%BB%E3%81%AE%EF%BC%89liqud-silver/

 また今回は色見本用のキーホルダーの作成も承っておりましたので、そちらも並行して作成しています。こちらに関しては後日社外記でも紹介したいと思います。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」となります。

クリスタルクリアーは高美観、耐擦り傷性、耐UV性、耐薬品性などに優れたクリアーで、塗装費用の10%~20%の追加費用でこちらに変更可能です。

 その後60℃40分程の熱を掛けて強制乾燥硬化させ、さらに数日寝かした後に組み付け作業となります。

 そして完成です。

色はリキッドシルバーですが、

  こうやってみると普通の青味掛かったメタリックで、

どうみても派手には見えません。

   普通の高級な塗装と言った感じだと思います。

 ただ、一方向からの強い光源下だと、

先ほどの状態からは考えられないような色変化を起こします。

  決してラメ(粗目のメタリック)と言う訳では無いので普段は派手さな無く、

また明るい場所でもそんなに大きな変化は無いのですが、

 一直線の強い光に当たった時だけレインボーな輝きを発します。

 そもそもはこれを自動車のボディに塗装する事を前提として考えているので、常に派手になるような塗色では無く、敢えてこういった特徴を持たせているのだと思われます。 特にSTANDOXはカスタム塗装と言うよりかは補修塗装(板金塗装)をメインとしていますしね。

ですので基本的には上品さを優先とし、

ある条件下だけ特殊な何かが発動する!みたいな味付けにされているのだと思います。

塗料自体はもう手に入らない物で、また量も限られているので対応出来る物は限られていますが、今回のようなメガネフレームであればお受付は可能です。詳しくはお問い合わせくださいませ。

 また今回はメガネフレームの塗装と一緒に色見本型キーホルダーの塗装製作も承っていました。

単体での製作・塗装は承っておりませんが、今回のように「ついでに」と言う事であればご依頼承ります。宜しければ併せてご検討下さい。

こちらについては後日社外記の方でも紹介したいと思います。