SPIVVY Titan Glass Frame

先日お預かりしておりましたSPIVVYのチタン製メガネフレームですが、日常的に使っている物なので出来るだけ早く仕上げて欲しいという事で、納期指定のオプションを付けて頂き早めに作業を行っておりました(納期指定のオプションは有料となります)。

メガネの分解についてはサービスで行っておりますが、部品の破損や紛失などには補償が御座いませんので、ご懸念の場合には塗装する部品単体の状態にしておいて頂けますようお願い申し上げます。

 塗装が十分に密着するよう、素地調整としてサンドブラスト処理を行います。

 ツルツルした金属表面を荒らす事により、被塗面積を確保すると共に塗膜の投錨効果を期待します。

 よく脱脂清掃し、

 マスキングをして、

 プライマーを塗布します。

 その後軽くサンディングをし、

 再びマスキングをやり直したら、

 塗り易いよう各部を固定していきます。

 チタン素材のフレームは可動部にワッシャーが入る為、その個所はマスキングをしておきます。

 また予備用のネジからサイズの合う物を探し、

 ネジ穴に挿し込んでマスキングをしておきます。

 台にセットし、

最終脱脂を行います。

 ちなみに通常であればこの部分も一緒に塗装して最後にカッターで塗膜を剥がすという方法でも良いのですが、今回はここにワッシャーがフランジ状になっていて、穴の中に塗料が付くと恐らく入ら無くなってしまうので、それを防ぐ為の事でもあります。

 マスキング用に使うネジは予備用の為、一緒に塗ってしまっても構いません。

 まずは下色として通常のシルバーを塗ります。具体的にはVWのリフレックスシルバー(カラーコード:LA7W)を使っています。

そしてさらにリキッドシルバーを塗り重ねます。

リキッドシルバーはSTANDOXの塗料で、以前車の塗装をしていた頃に一度バイクのカウルに塗っていて、その後は使う機会が無かったのですが社外記の方で紹介した所、こちらのオーナー様が大層気に入られたようなので今回のメガネの塗装にご指定を頂く事となりました。

塗料については以下社外記のページで紹介しておりますので宜しければご参照下さいませ。

STANDOX (幻の)Liquid Silver

 また今回は色見本用のキーホルダーの作成も承っておりましたので、そちらも並行して作成しています。こちらに関しては後日社外記でも紹介したいと思います。

 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

 クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」となります。

クリスタルクリアーは高美観、耐擦り傷性、耐UV性、耐薬品性などに優れたクリアーで、塗装費用の10%~20%の追加費用でこちらに変更可能です。

 その後60℃40分程の熱を掛けて強制乾燥硬化させ、さらに数日寝かした後に組み付け作業となります。

 そして完成です。

色はリキッドシルバーですが、

  こうやってみると普通の青味掛かったメタリックで、

どうみても派手には見えません。

   普通の高級な塗装と言った感じだと思います。

 ただ、一方向からの強い光源下だと、

先ほどの状態からは考えられないような色変化を起こします。

  決してラメ(粗目のメタリック)と言う訳では無いので普段は派手さな無く、

また明るい場所でもそんなに大きな変化は無いのですが、

 一直線の強い光に当たった時だけレインボーな輝きを発します。

 そもそもはこれを自動車のボディに塗装する事を前提として考えているので、常に派手になるような塗色では無く、敢えてこういった特徴を持たせているのだと思われます。 特にSTANDOXはカスタム塗装と言うよりかは補修塗装(板金塗装)をメインとしていますしね。

ですので基本的には上品さを優先とし、

ある条件下だけ特殊な何かが発動する!みたいな味付けにされているのだと思います。

塗料自体はもう手に入らない物で、また量も限られているので対応出来る物は限られていますが、今回のようなメガネフレームであればお受付は可能です。詳しくはお問い合わせくださいませ。

 また今回はメガネフレームの塗装と一緒に色見本型キーホルダーの塗装製作も承っていました。

単体での製作・塗装は承っておりませんが、今回のように「ついでに」と言う事であればご依頼承ります。宜しければ併せてご検討下さい。

こちらについては後日社外記の方でも紹介したいと思います。

チタンメガネフレーム塗装承ってます

 先日到着しておりましたチタン製SPIVVYのメガネフレームです。こちらは先日お納めしたトヨタスマートキーのオーナー様で、今回はこちらを STANDOXのエクスクルーシブライン(限定色)である「リキッドシルバー」への塗装でご依頼頂きました。この度もご贔屓頂き有難う御座います!

 素材はチタンで、素地調整としては全体にサンドブラスト処理を行い、プライマーを塗った上で上塗りを行います。

チタン素材はメガネフレームや自転車のフレーム塗装で施工例があって、基本的にはその他の金属とやり方は変わりありません。余談ですが、浅草寺の屋根はチタン製です。

と言う訳で早速分解しました。こちらはフレームの一部が切れていて、そこをネジで止めているのでレンズの脱着は比較的楽です。

耳当ての樹脂部分はメガネ屋さんで外して頂けるとの事ですが、フレームを塗装するとその膜厚で元通りに嵌らなくなってしまう可能性があるとの事で、今回は耳当ては外さずマスキングにて対応致します。

色についても紹介しますね。

スタンドックスのリキッドシルバーは「エクスクルーシブライン」なる原色で、ある一定期間(一定量)だけ販売される限定品の為、その機会を過ぎるともう手に入りません。なので安易にこの色でオールペンとかをすると終わります(補修が出来ません)。ある意味鬼のような対応ですが、まあだからこそ限定品な訳でして(笑)。

実際にリキッドシルバーで塗った物がこちらで、屋内で普通に見るとちょっと青味掛かったシルバーです。特にラメ感も無く、本当に普通です。

 が!直射日光など強い光源に当たると虹のような色味が表現されると言う、ちょっと特殊な塗料です。

と言っても顔料自体は他メーカーでも同じような物があるので今更特段凄く珍しい!と言う訳では無く、ただ塗料自体はあり得ない程高額で、尚且つSTANDOX純正と言う所が味噌なのかも知れません。リキッドシルバーについてはこちらの社外記で紹介しておりますので宜しければどうぞ。

尚、前記したように少々特殊な塗料ですので、大きい面積の塗装には対応できません。以前残っている物を売って欲しいといったお問い合わせもありましたが、そういった事にも対応しておりませんのでご了承下さいませ。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。この度も当店をご贔屓頂き有難う御座います!

メガネフレームテンプル塗装 完成

megane80 先日本塗りを終えていたメガネフレーム3セットの塗膜は大分寝かしておきましたのでいよいよ組み付け開始です。南無南無・・・。

megane83こちらのフレームはフロントの素材にチタンが使われていて、この場合は蝶番の部分にこのような座金(ワッシャー)が挟まっています。チタンは磨耗し易いのでこれが必須らしいんですよね。

ただ組み付ける時にこのワッシャーがよく飛んでいってしまい、大抵の場合は異次元に入り込んでしまいもう二度と見つける事は出来ませんから予備用の物を用意しています。案の定今回も一つ消えてしまいました・・・(いや、完全に自分のせいなのですが)。

megane86 と言う訳で無事完成です。大変お待たせしました!チタン製フレームのテンプル部分の塗装、本日完成となります。

megane55こちらが最初の状態で、元々は若草色って感じでしょうか。

megane85全く雰囲気が変わりましたよね。まるで違うメガネです。色はトヨタのスーパーホワイトⅡ(カラーコード:040)です。

megane84 フロントはそのままで、サイドのテンプルのみの塗装でもお受付は可能です。と言うよりレンズの脱着がありませんから、むしろ私的にはこの方が・・・です。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げますね。この度もご贔屓頂き有難う御座いました!

メガネチタンフレーム(テンプルのみ) 本塗り

megane68 こちらはテンプル(耳に掛かる両サイドのフレーム)のみのご依頼で、こちらの方も今回3個目のご依頼となっています。ご依頼頂いているのは前回と同じメーカーで、しかも同じ色をご指定ですから相当気に入って頂いているみたいですね。有り難い限りです。

megane78こちらの蝶番は普通のフレームとはちょっと違っていて、通常は端に着いている蝶番が少し後方にオフセットされています。形自体は単純なのでこちらはマスキングテープでの養生となっています。ただしマスキングテープは一本で一度に貼ろうとすると端が浮くので、四角く貼る一片ずつ細かく刻んだテープをそれぞれの面に4枚ずつ貼っています。こうすると端が浮いたりせず時間が経っても剥がれたりしないんですよね。

megane69 色はトヨタのスーパーホワイト2(カラーコード:040)で、かなり純白に近い(混ざり物が少ない)白です。

クリアーは同じくクリスタルクリアーで、軟化剤を入れたフレキシブル仕様となっています。

megane79蝶番のブツ切りマスキング部分はクリアーを塗ったら即剥がして(ズラして)フチが馴染むようにします。全部を塗り終わってからでは無く一個一個これをやるのがコツですかね。

それではこちらも組み付け完了次第改めて紹介いたします。もう少々お待ちくださいませ!

メガネフレーム 下準備

megane57 実はうっかり紹介し忘れていたフレームがありまして(すいません・・・!)、ただそれも含めて3セット同時に作業進行しておりますのでどうぞご安心ください。

ちなみに着いていたレンズは一番最初に調整(研磨)済みでして、本塗りも無事終わっております。「俺のメガネはどうなっているんだ!?」と心配されいましたら大変失礼いたしました・・・!

megane58 メガネのセルフレームを塗装している人は多分相当珍しいと思いますが(聞いた事がありません・・・)、如何せん作業内容はかなりややこしくしかもリスキーな仕事なので、一度試しにやってみたとしても多分二度とやりたくなくなるのだと思います。メガネフレームを塗る場合は、塗装する為の固定方法一つとっても結構色々考えないといけないのですが、私的にはそれが結構楽しいので、半分くらいは好きでやっていたりするんでしょうね(ただもう時間ばかりが掛かってしまって・・・)。

megane59 蝶番のマスキングは今までも結構苦労していたのですが、今回は何と、今まで何度も煮え湯を飲まされて来た「マスキングゾル」(液体マスキング)をもう一度使ってみる事にしました。今まで何回か使った経緯はあったのですが、その度に「二度と使わないぞ・・・!」と思っていたのですが、いい加減あの非常にやり難い蝶番部分のマスキングを、どうにかならないかとずっと考えていたんですよね。

megane60 液体マスキングの困るところは、プラモデル用の塗料などと違って自動車用補修塗料だと塗ったマスキングゾルの皮膜を溶剤が侵してしまい、いざ剥がそうとしても凄く剥がし難いといった事が多かったのですが、、それの解決策として「とにかく厚く塗る!」と言う方法で挑む事にしました。ただ如何せん厚く塗ったマスキングゾルの乾燥には10時間くらい掛かるので、急いでいるような時にこの方法は全く使えません。さらに今回はそれを二回に分けて行いました(だから普通はやらないんですよ)。

画像は一日目の塗布で、一度に綺麗に塗ろうとは考えず、とりあえず食み出ないようにしてタップリ塗っています。

megane61翌日、昨日塗ったマスキングが十分に固まっていたらフチの部分に丁寧に液体マスキングを盛っていきます。ちなみに付属の筆は固くて大きいので使ってはならず、とにかく細い面相筆を使います。直ぐに筆先が固まるので一個塗る毎に水洗いが基本ですかね。

megane62そしてさらに翌日、直ぐにスタンドに立てられるよう各々を固定し、残りの部分を今度はマスキングテープを使って養生しました。

既に全部本塗り完了しておりますのでそちらは各々改めて紹介致します。