溶剤槽浸け置き剥離

 先日調色作業を終えて、旧塗膜を剥離する為に溶剤槽に浸けておいたセドリックのグリルメッシュです。あれから二週間程浸け置きしておきました。

 やはりと言うか膜厚が非常に厚い為、既存の塗膜は殆ど剥がれていません。よく見ると塗膜の途中に雫状の垂れた跡があるので、相当粘度の高い塗料にドブ漬けで膜厚を着けているようです。

こういう場合は一ヶ月置いても余り変化は見られない筈なので、塗装が剥がれ易いようきっかけを作ってあげる必要があります。

 ただしサンダーなどを使うと網の形が変形してしまう事、またワイヤーブラシ程度では刃が立ちませんので、今回は少し特殊なスクレーパーを使います。

 先端は一般的なカミソリでは無く、少し厚みのある超硬刃がついています。

 以前自転車フレームの劣化して固まったステッカーを剥がす為に買いましたが、刃が強過ぎる為にアルミ素材には向かなく、その後は殆ど使っていませんでした。スウェーデンのバーコ社の物です。

 塗装を剥がすというよりかは「切れ目を作る」と言うような感じで、全体に軽く刃を当てるようにして削ります。

 素地が見えればそこには塗膜の断面が出来る為、ここからシンナーが浸透して塗膜を剥がれ易くしてくれます。

完全に剥がれるまでにはもう少し時間が掛かりそうですが、とにかく形を崩さないよう注意して作業しておりますので、どうかもう暫くお待ち頂ければと思います。

そしてR31スカイラインのヘッドカバーです。こちらはアルカリ洗浄槽の浸け置きで油汚れを洗浄した後、先ほどのセドリックメッシュグリルと共に溶剤槽に浸けておきました。

画像だとしっかりと塗装が残っているように見えますが、大分ふやけて来ているのでもう少し浸けておけば綺麗に取れてくれると思います。この後ワイヤーブラシである程度塗装を剥がし、再び廃溶剤を貯めたタンクに沈めておきました。

それではまた作業進行しましたら紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!