アルファロメオヘッドカバー塗装&凸文字制作承ってます

 先日到着しておりましたアルファロメオGT 2.0 JTS 4気筒モデルのヘッドカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

ご依頼内容は結晶塗装ではなく、先日完成したS20ヘッドカバーのような「艶々の塗装」で承っております。またなんと今回は、ヘッドカバー上部に「AlfaRomeo」の凸文字の追加(!)もご依頼頂きました。

 結晶塗装であれば素地の粗はそのままでも目立たなくなるので問題無いのですが、

 今回は艶あり塗装なのでこれらを「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程でまず平滑な下地を作らなければなりません。かなり大変な作業なので納期は一応長めに半年程でご了承頂きまして、またその間は同様の作業はお受付が出来ませんのでご了承下さいませ。

 色に関してはPANTONEのカラーチップ(187C)を見本として添付して頂きましたので、これを参考に色見本帳からイメージにあった色を探したいと思います(実は本日既に検証しましたので後日改めて紹介致します)。

「AlfaRomeo」の凸文字を入れる個所はこの位置で、サイズ等に関してはお任せ頂いていますが、一応添付資料を基に決めていこうと思います(筆記体なので線が細いですから、鋳造で行うとしては小さいより大きい方が綺麗に作り易いです)。

凸文字の制作に関して何の事だか判らないという方もいらっしゃると思いますので、一応簡単に、以前ロードスターヘッドカバーのヘッドカバーに施工した「MAZDA」の凸文字制作時の作業を紹介させて頂きますね。

 まずは元々ヘッドカバーにあった凹み文字を石刷りしてスキャナーで読み込んでIllustratorでロゴデータを作製し、

 それを基にレーザー加工機でMDF板を切り取ります。

 それらを組み合わせて鋳型を作製し、

 低融点金属(ピューター)を溶かし、

型に注いで固まると、こんな感じで凸文字が作成出来ます(ただ実際こんなスムースに出来上がっている訳では無く、色々試行錯誤はしました)。

実際に施工した作業例のページがありますので宜しければご参照下さいませ↓

MAZDA MX-5 Engine Cover

ヘッドカバーに着いていた樹脂製のホースパイプは取り外しておきましたのでご安心下さいませ。もしかしたらオーナー様も取り外しに挑戦されたのかも知れませんが、この手の部品は中にOリングが入っていて少々抜けにくい所がありますので、回しながら引っ張ると簡単に取れる事が出来ます。オイルが着いていれば結構簡単に外れるのですが、新品の場合だとちょっと不安になる固さですよね。

それでは後日塗色についても紹介させて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!