BMW R1200RTトップケース&パニアケースカバー塗装承ってます

 先日到着しておりましたBMWR1200RTの純正トップケースカバーとパニアケースカバーです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

 トップケースカバーは傷も無く良い状態に見受けられますので、足付け処理をしてそのまま上塗りを行う予定です。

 パニアケースカバーは一部に傷があり、オーナー様自ら自家塗装もされた跡がありますので、そちらも含めて下地処理をしてからの上塗りとなります。

尚、色はこちらのパニアケースの白=BMWアルピンホワイトⅢへの塗装で承っていますが、残る反対側のパニアケースとの色違いが懸念される為、今回は調色作業も承りました。

ちなみに色を確認する場合、例え配合データがあっても一旦色を作ってテストピースに塗装しなければ確認しようが無いのですが、幸いにして今回は先日塗装したBMW R1200RSのパニアケースがあった為、それと色を比較する事が出来ました。

左側が先日完成したパニアケースで、右が今回ご依頼を頂いているパニアケースです。どちらも同じアルピンホワイトⅢですが、色が違うのが判ると思います。

これは配合データが違っていると言う訳では無く、そもそも車体に塗られた色は固体毎に違っているので、通常はデータから色を作った後に目調色(微調色)を行ってから塗装を行います。私が車体を塗っていた時は100%それを行っていましたし、それが普通です(ただし現在はそれを毎回やると非常にコスト高になってしまうので別に分けました)。

車体の塗装は例え同じ色でも時期や製造工場によって色が微妙に(と言うよりかなり)違っていて、また今回のように「車体」と「オプションパーツ」では当然別の工程で塗装されるので、色が違っているのは普通によくある事です。

4輪車で「バンパーの色がボディと違う!」と言うのもこれと同じで、新車時は勿論、事故などで修理した際も、国産車の場合は最初から塗装されたバンパー(カラードバンパー)の使用が基本ですから、修理から戻って来た車体のバンパーと車体で色が違う!なんて事は普通にあります(殆どの方は気にしないと思いますが・・・)。

以前知り合いの塗装屋さんから、「どうしても納得の行かないお客さんが居て、新品バンパーを何個か取り寄せて目の前で梱包から出し、好きなの選んでくださいって言って仮組みまでし、どれも色が違っていてようやく納得して貰えた」なんて事も聞きました。外車の場合はプライマリー(色が塗っていないプラサフ塗装済み)のバンパーが基本なので調色をしてから塗りますから、そこまで色が違うなんて事は無いのですが、国産のカラードバンパーではあるあるの話です。

ちなみに上記の対処法としては、新品のカラードバンパーを調色済みの色でわざわざ塗り直したり、もしくは隣接するパネル(ボンネット・左右フロントフェンダー)に色を暈して前回り全部再塗装!なんて事もあります(どちらも経験済みです)。

実際にあった話では、「仕事柄どうしてもそこが気になってしまう」と言うお客様がいらっしゃいまして(美術学校の先生でした)、「可能であれば一緒に調色してみたい」と言う事で、私の仕事が終わってから一緒に調色作業をした事がありました。塗装屋さんなら「ボディ側に色を暈さないと絶対無理でしょ」と思う筈ですが、それはしたくないと言う事だったのです。

と言う訳で仕事が終わった21時くらいから一緒に調色を行いまして、その時のご感想としては「青を入れたからって青くなるわけじゃないんですね!」と言う事で、結果的に色が違ってもご納得は頂ける事となりました。通常あり得ない事ですが、私的にも勉強になった事であります(そういった事もあり、最後までお付き合いをする【最高仕上げコース】を設ける事にしました)。

と、話が反れましてすいません!

それでは作業進行次第改めて紹介をさせて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!