SHURE SM58Sマイク ピンクパール 本塗り

 先日お預かりしておりましたシュアのSM58スイッチ付きマイクです。

本体は#800相当で研磨(空研ぎ)し、グリルボールはナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)で足付け処理を行っています。

今回は淡いピンクパールをご指定で、一緒にお預かりした色見本(キャップ)を参考に色を作成します。

右がカラーベースとなるピンクのソリッドで、これで色相・明度・彩度を大体合わせます。その後塗り重ねるパールの分濃い目に作っておくような感じでしょうか。

左側がパールベースで、ホワイトパールとアメジスト、少量の赤、そしてバインダー(樹脂)を入れてあります。パールベース単体では隠ぺい性は殆ど無いので3コートとして分けています。

ちなみにブルーパールなどでは2コート塗装(ベース+クリアー)が基本ですが、それは濃い色だからであって、今回のような淡い色で2コートパールにしようとするとパール感が殆ど感じられない色になってしまうので3コートとしています。白に白パールを入れても「ただの隠ぺいしない白」になってしまうのと同じですね。

と言う訳で、まずはカラーベースのピンクでしっかり隠ぺいし、

その後パールベースをコートします。ちなみにパールは塗り重ねていくと透かしが黒くなり正面が明るくなります。

 そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

スイッチ部分のパネルは分離するのですが、別々に塗ると色味が変わってしまうので両面テープで貼って一緒に塗っています。

車体の場合、これと同じような事で塗装したバンパーを組み付けて見ると、同じ色で塗った筈のフェンダー(車体)と色が違う!と言う事が起きる場合があります。また厳密にはクリアーの厚みだけでも色が変わるので(白やシルバーなどはよく見ると判ります)、「塗った事が判らない様にする」という事が最優先の補修塗装(板金塗装)ではどうしても精神をやられてしまいがちです(他人事ですいません・・・)。

  クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めてご連絡を差し上げます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!