W124メルセデスベンツヘッドカバー 下準備

先日溶剤槽に浸け置きをして旧塗膜を剥離していたW124メルセデスベンツのヘッドカバーとインジェクションカバー(プラグカバー)です。その後サンドブラスト専門の会社にブラスト処理をお願いし、戻って来ました。

今回ヘッドカバーは結晶塗装、プラグカバーは通常の塗装(艶あり塗装)の為、それぞれ別作業で行います。

まずは時間の掛かるプラグカラーからです。

予めシンナーで洗い流すようにして脱脂清掃してあります。

まずは裏側に、耐蝕性の高い浸透型エポキシプライマーを塗布します。

スプレーでの塗装では入り組んだ箇所に塗料が入り難く、そういった部分は筆を使って塗り込みます。

その後60℃20分程の熱を掛けてある程度塗膜を硬化させました。

それをひっくり返し、次は表側に同じく浸透型エポキシプライマーを塗布します。

鋳造製品の為、全体的に凸凹しているのが判るかと思います。

続けてウレタンサーフェサーを塗布します。

完全硬化してしまうと足付け処理をしなければ塗膜同士は密着しませんが、半生の状態で塗り重ねる事でそれぞれの塗膜が食いつくようになります(ウェットオンウェット)。

サフェは十分な膜厚を塗り込んでいますが(ウェットに5コート)、浸食された箇所が結構残っているので、研磨後にはもう一度サフェを塗る事になるかと思います。スピードと利益を優先するならばスプレーパテを使うところですが(膜厚の充填力がまるで違います)、不飽和ポリエステル樹脂(ポリパテ)は熱に弱い特徴がある為、今回のようなエンジンパーツでの使用は避けるようにしています。

この後は一晩以上自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!