スバルXV内装オーディオパネル サフェ入れ

先日お預かりしておりましたスバルXV純正のオーディオパネルです。

表面はザラザラとした梨地で、このまま塗っても美しい仕上がりにはなりませんので、「研磨→プライマー塗布→サーフェサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で平滑な下地を作ります。

こういった部品が梨地になっている理由は、成型時に出来る歪(凸凹)を隠す為で、今回のような下地処理ではそれを平滑にする役目もあります(なので結構塗り込みます)。

正面はダブルアクションサンダー#120→#180で、エアーツールの入らない部分はヘラに#240のペーパーを貼って研磨、最後に#500相当の布状研磨副資材(アシレックススカイ)を使ってフチなどを足付け処理します。

無用に塗料を飛ばしたくない部分にマスキングを行い、脱脂清掃を行います。

今回のパーツは塗料との相性が悪いPP(ポリプロピレン)樹脂で、特に谷の部分は足付け処理が不足がち(1方向のみの傷になりがち)な為、補助的にガスプライマーを使った火炎処理を行っておきます。ガスプライマーについてはこちらの記事が判り易いかと思いますので、宜しければご参照くださいませ。

その後プラスチックプライマーを塗り、続けてサーフェサーを塗布します。プライマーは薄膜で2コート、サフェはウェットでしっかり5コート程塗り込みます。

袋状になったこの部分はエアーの吹き替えしでどうしても塗り難く、またこの後の研ぎ作業も難儀すると考えた為、

ポケットの内側に2Kエナメルの黒を塗っておく事にしました。2Kエナメルはクリアーに直接顔料が入ったような塗料で、ソリッドカラーであればクリアー無しでこのまま仕上げられたりする塗装となります(ただ私的に好きでは無いので殆ど使う事はありません)。

サフェを塗ったその上に続けて塗り重ねているので(ウェットオンウェット)、肌は悪く、またゴミなども付着していますが、この後研ぎ作業を行うので問題ありません。

この後は一晩以上自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!