先日お預かりしておりましたSHURE SLX-D KSM8ワイヤレスマイクです。
被塗面は#800相当の布状研磨副資材(アシレックスレモン)で足付け処理を行っています。
メッシュ部の入り組んだ箇所はペーパー(研磨布)が当たらない為、ナイロンブラシをウォッシュコンパウンドを使って足付け処理しています。
今回御指定頂いている色はトヨタ「プレシャスホワイトパール」(カラーコード:090)で、右がカラーベース、左がパールベースとなります。カラーベースの白は殆ど原色の白のままなので、かなり白い(明るい)ホワイトパールとなります。
無用に膜厚が付かないようにしつつ、しっかり下地が隠蔽するようにします。3~4コート程を塗りました。
ホワイトパールの原色は4種類あって、今回はその中で最も粗い物(MIX826)がメインとなっています。他にブルーパールも入っています。
パールベースに隠ぺい力は無いので、ここでゴミ等が混入した場合はカラーベースからのやり直しとなりますから、通常の塗色に比べるとデリケートな塗装となります。
そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!
クリアーは艶消し仕様で、塗り方自体はウェットコートですが、この後時間が経つにつれて艶が消えていきます。
操作パネル部はブツ切りマスキングとなるので、2回目のクリアーが塗り終わったら直ぐにマスキングを剥がしておきます。
その後時間が経過すると、このように艶が消えた状態となります。
しっとりと落ち着いた感じのホワイトパールに仕上がっているかと思います。
しっかりウェットコートで塗る事により、ツルンとした質感のよい艶消しとなっています。
ドライコートで塗ると艶を消す行為自体は簡単に出来るのですが、その後の傷が付き易く、また面積が大きい場合には塗りムラの目立つ仕上がりになってしまいます。
塗装屋さんなら判ると思うのですが、塗った後の塗膜が「つや消しクリアーなのに艶が消えていない!」という事が時々あり、私的にはこれの対処方として「とにかく十分に攪拌する」と言う事を徹底する事にしました。本塗りの日は朝来たらまずシェイカーに掛け、2時間くらいは攪拌するようにしています(液体の摩擦で缶が暖かくなる程です)。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!