HEADテニスラケット×3 旧塗膜剥離

先日お預かりしておりましたHEAD社のテニスラケット3本です。

一応作業前に重さを測っておきました。

黒いラバーコートが施されていてベタベタしていたラケットは、237.1グラムでした。

劣化していたラバーコートを溶剤で拭き取り、 ダブルアクションサンダー&手研ぎで旧塗膜を削り落とします。

塗膜は比較的薄く、重量的にはラバーコートの方が大きかったような気がします。

剥離後に再び計量してみると、223.9グラムでした。最初の状態から13.2グラム減った事になります。比率で言うとおよそ5.56%軽くなったような感じですかね。

こちらはラバーコートは施されていない、普通に塗装された方のラケットとなります。同じ物なので計量は片方のみにしました。ちなみに画像だとグリップ部をマスキングテープとガムテープで養生していますが、計量時はこれを貼らない状態で計っています。

こちらは225.0グラムでした。元々黒いラケットより12.1グラムも軽いんですね。

こちらも同じ様に#120で機械研ぎ、#180→#240手研ぎで旧塗膜を剥がします。ちなみに完全に剥がすという訳では無く、下地に使われているグレーの塗膜(恐らくはエポキシ系プラサフ)はそのまま残しています。それを無理に削ろうとすると本体のカーボン地を削ってしまう為ですね。

ラバーコートのラケットに比べると、削った塗膜の量としてはこちらの方が多い感じです。

ちなみに以前、マグネシウム素材を削って出たこういった粉を集めて火をつけてみましたが、理科の実験で見たようなマグネシウムリボンのような激しい燃焼は見られませんでした。粉の状態なら集めただけよりも、空気中に分散させて粉塵爆発みたいにさせた方が威力が強くなるのかもですね(まあしませんが)。

剥離後の計量では216.2グラムとなり、元の状態から8.8グラム減りました。黒いラケットよりは少ない感じです。

と言う訳で剥離作業が完了です。

グロメットが刺さる穴の内側にはサフェを塗らないようにしたく、今までは小さく切った紙片を丸めて穴に差し込んでいたのですが、今回はここのマスキングを今までとちょっと違う方法で試してみようと思います。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!