日記の方の「施工例」では無いのですが、「ハンティングトロフィー 自作」といったキーワードでのアクセス数が多かったので判り易いよう改めて内容を纏めてみました。
尚作ったのは上の画像の手前にある鹿のタイプで、ダースベイダーではありませんので念の為(他に画像が無かった物で・・・)。
使う材料はその辺で手に入る工作用の紙粘土で、値段は一個¥100~¥150くらいでしょうか。
骨となるのもその辺にある木材で、ベースとなる部分は厚みが9ミリか12ミリのベニヤで、首の部分は30ミリ×40ミリのツーバイフォー材だったと思います。実際の作り方とかは良く判っていないので完全に自己流です。
見本としたのはキーホルダーを壁に引っ掛けられる市販のミニチュアハンティングトロフィーで、これに合わせて木材の角度も決めました。
発泡スチロールは確かホームセンターで買った物だと思いますが、これもその辺の端材で大丈夫だと思います。
発泡スチロールをカッターでカットし、木工用ボンド(!)を塗ってくっ付くまで輪ゴム等で仮止めしておきます。
ちなみに発泡スチロールのカットには、電気でニクロム線が熱くなる「スチロールカッター」があるとお勧めです。ただし無ければカッターでも全然OKで、せめて刃を新品にしておくと良いかと思います。
尚これを買ったのはハンティングトロフィーを作った後で、ただこれで物を自在に曲線でカットすると言う行為にすっかりはまってしまい、後のレーザー加工機の購入に発展していったりします。こういうのって無駄に楽しいんですよね(笑)。
と言う訳で粗方発泡スチロールの貼り付けが完了しました。とても人に見せられる状態では無いのですが、まあ大丈夫です。
その後さらにカッターで周りをカットしていきます。冬場だと静電気も伴って大変な事になりますので、やはりハンディタイプのスチロールカッターはあった方が…。
ある程度形が決まったら全体に木工用ボンドを塗り、さらに新聞紙を貼って全体に霧吹きで水を掛けながら下に塗った木工用ボンドを新聞紙に浸透させるようにします。3コートホワイトパールなどでベースコートを厚塗りする際、最初の数コートに硬化剤を入れておくような感じですかね(全然分かりませんか)。
そしてさらに全体に木工用ボンドを塗り、薄く伸ばした紙粘土を貼っていきます。
木工用ボンドはヘラなどでは無く素手で塗りつけますので、直ぐに手が洗えるよう流しの傍などで作業をすると良いかも知れません。
また木工用ボンドは業務用の容量の大きい物で、私のようにせっかちな方には速乾タイプがお勧めです(その分手の汚れ方は半端ないですが)。
この時粘土をいじるのなんて小学生以来ですが、見本があれば筋肉の盛り付けなど意外と何とか出来たりします。と言うか滅茶苦茶楽しいです。
本体の方が終わったら次は耳の取り付けです。ここは一気に作業せず、一旦本体が固まった後にドリルで穴を開けて割りばしを挿し込んでいます。固定はやはり木工用ボンドです。
耳の肉は薄くしたかったので、割りばしの間に針金を渡し、曲面になるよう形を整えてあげます。
薄く伸ばした紙粘土を裏と表から貼付けます。根元の部分には木工用ボンドも塗っておきます。
さらにその後全体の細かい部分も整えていきます。細部の調整は紙粘土に水を多く含ませると遣り易いと思います。
上から粘土を盛るだけでは根本的な解決にならないので、亀裂に沿って耳の根元一周にドリルで穴を開けました。なんちゃってビックス工法です(判りません、か…)。
接着には自宅に眠っていた2液のエポキシ接着剤を使います。最近は100円ショップでも売っているみたいで、恐ろしい時代になりました。
エポキシ接着剤を穴の奥まで届くように押し込み、さらに耳の周り全周を固めます。見せて貰おうか、ビスフェノールA型の性能とやらを!みたいな感じで(シャア風になのですが、判らないとこれはかなり痛いですね)。
ちょっと筋肉が足りなかったので、さらに全体に木工用ボンドを塗って紙粘土を盛りつけます。
恐らくですが、紙粘土はそれ自身に密着効果は無いので、乾いた粘土の上にもう一度盛る場合はこのように毎回接着剤の塗布が必要なのでは、と思っています。そのまま貼っても多分層間剥離と言うか剥落必至だと思います。
ちなみに周りにある桜の花びらは後付けで作成した物で、
これを平らに伸ばした粘土に押し込み、クッキーの押し型よろしく花びらを大量生産しよう!と言う作戦です。
そしていよいよ塗装でして、実はそもそもピンクか黄緑のハンティングトロフィーが欲しくて探したのですがどこにも売っていなく、結果自分で作るしかない(またなのかか…)という事で今回の作成に至っていたりします。
色は工場の壁の塗装に使った水性エマルジョンのつや消し白に、プラモデル用の水性塗料を混ぜてピンクを作ります。
最初はこんな感じで薄かったのですが、うーん、ちょっと何か違う・・・
乾くとこんな感じに艶が消えてくれます。桜の花びらは濃淡をつけてみました(今まですっかり忘れていましたが)。
下に敷いているベニヤ板には単に置いてあるだけなので持ち上げれば簡単に外せます。
完成したハンティングトロフィーを取り付けるのは工場二階の入り口付近で、ただここも最初はこんな感じで昭和初期のような人工木目調の化粧ベニヤ仕上げでした。
天井と床はアレですが、まあ取り合える見れるようになったのではと。
ただ思っていたよりも重量が嵩んでしまったので、安全の為にスチール板も貼って補強しましたた。チラっと角が見えるのがそれで、自分でもよく判っていますがいつもこの辺の詰めが甘いです。十分楽しんでしまうと細かい事は気にしなくなってしまいまして・・・。
外から見るとこんな感じで、ただでもまだこれだとちょっと殺風景ですよね。
こんな感じで壁に貼りました。数が全然足りませんが、無いよりかはマシかなと。
ただその後色々物が増えて勝手に賑やかになってくれました(笑)。
さらにその後グラスリッドの壁掛け時計などを頂いたりして、足りないと思っていた花びらもお陰で何とかなりました。
現在はここに吊るすペンダントライトを模索中で、そちらも買うか作るかで思案中です。ハンティングトロフィーを邪魔しないよう、透明アクリルでシェードを作ったりするのも面白いかなぁ、と。