先日塗装の仕事で施工したファイアーパターン柄の艶消し黒&艶あり黒マイクですが、
それを応用し、新たに色見本マイクの塗装を行ってみる事にしました。
尚、黒いファイアーパターンに塗装したマイクは無事オーナー様にも気に入って頂けたようで、現在新たに他の楽器の器具の塗装をご依頼頂いております(そちらは掲載は控えるようにとご指定頂いていますので紹介はしておりません)。
まずはいつものように樹脂製のマイクを使い、下から上へキャンディーカラーでグラデーションさせます。イエロー→オレンジ→レッドですね。
ここで難しくなってくるのが展開図で、ファイアーパターンはマイクに対して真っすぐになるようIllustratorのワープ機能を使って丁度良い弧を描くよう何度も調整しています。またSHUREのマイクは中央が微妙に窪んだ感じになっていて、そこの重なりも変にならないよう調整しています。
作成したデータを基にカッティングプロッターでマスキングシートをカットし、
貼り付け面は2次元的に見えますが、先に記載した通り中央がくびれていて、この3次元逆アールへの貼り付けは非常に難しく、気を付けていても綺麗には貼れません。最終的には皺だらけになってしまいます。
が、今回のファイアーパターンは線だけの塗装となるので、多少のズレはピンセットで位置を直して修正していきます。
これの凄い所はマスキングシートの線が一本で繋がっている事で、これによりテープが重なった部分の段差が出ません。接続部は最初と最後の一か所のみとなります。なんて素晴らしい・・・(多分これの凄さは誰にも理解はされないと思いますが)。
貼っている時に判ったのですが、ファイアーパターンはあと10ミリくらい下側の方が良かったと思います。ただデータで外周が決まっているのでズラす訳には行かず、この辺は次回データを修正しておこうかと思います。まあでもグリルボールを着けてみないと判らないですかね。
最初はソリッドカラーにしようと思っていたのですが、実は今回まさに黒ファイアーパターンのオーナー様から「キャンディーレッド」でご指定頂いた案件を塗装しておりまして、それと一緒に作業をしたのでキャンディーカラーを採用しました。色はイエローオレンジレッドと三色使ってますが、近似色なのでガンも洗わず使い回せますからとても楽に出来ています。
グリルのリングは当初上下をキャンディーレッドにしていたのですが、下を黒で塗りつぶし、上も溝の部分を黒に塗って線を細く表現してみました。
が、本体に比べて赤の単色が野暮ったいので、これは横方向でイエロー~オレンジでグラデーションさせたら面白かったかもですね。次回これも修正していきたいと思います。
ついでに先日塗っていたマルチカラーストライプのクリアー塗装も行いました。
色見本の塗装はそれ単体では終わらず、実際にご依頼が入った時に同じような内容で再現できる事が必須となっていて、また凝り過ぎてコストが高くなってもマズイ訳ですが、今回のようにファイアーパターン柄のデータが出来てしまえばコストが落とせるので十分仕事にも応用できるかと思います。
こういった感じで趣味がそのまま利益になるようなのが理想的な形だと思っていて、今後も楽しみながらレパートリーを増やしていければと思っています(ただ工場で塗装を行っている以上コストが発生しているので単に遊んでは居られないというのが実情ではありますが・・・)。