先日までにマスキングが完了していたTIMEのカーボンフレームとフォークです。
エアーブローをしながら細部を確認し、いよいよ本塗り開始です。
フレームのロゴは5カ所で、一度に全部を塗ろうとはせず、一つずつ仕上げていきます。
マスキング際を美しく仕上げる為、スプレーはロゴの外から中に向けるような感じで塗っていきます。いきなりドバーと塗ったりはしません。
画面右のロゴがトップチューブ上部に当たる個所で、ここが一番褪色(黄ばみ)が強い部分です。新たに塗った白が白過ぎて心配になるレベルでした。
結構面倒なのがマスキングテープを剥がす作業で、無理やり剥がすと糊が残ってしまうので直角に引っ張るような感じで一枚一枚剥がしていきます。また端を爪で捲ろうとするのもNGです(若干糊の跡が残ります)。
各部をチェックし、若干ラインから食み出た個所は綿棒とシンナーを使って拭き取ります。下地は完全硬化したクリアーなのでここでシンナーを使っても問題ありません。
フォークのマスキングを剥がした状態です。今回白く塗ったTIMEのロゴと、その他塗らなかった白い部分とでの差が出てしまうのを心配していましたが、殆ど気にならないレベルで安心しました。
尚今回はマスキングテープを貼っている時間が長かったので、この後そのままクリアーを塗ると「糊ハジキ」が心配されましたから、白く塗装したロゴ以外の個所はシリコンオフで清掃しています。
今回褪色していた原因はクリアーでは無く「白」に使われていたインクと思われますので、赤い部分は新車時の状態が残されていると思われます。発色よくとても綺麗です。
今回は下地として「研磨→クリアー塗布→完全硬化→研磨」の工程を行っておいたので、元々あった段差や悪い肌も払拭出来て良い雰囲気になっていると思います。
透明な保護シールを剥がして一緒に剥がれてしまったロゴは、デカールの貼り付けによる部分補修で多分言われなければ判らない程に直っていると思います。
カーボン地と赤い塗装との境界線には下塗りに使われた白が多くの個所で出ていましたが、それらはクリアーを塗るまでに筆塗りで修正しておいたので殆ど目立たなくなっていると思います。
内側の文字にあった凸凹の段差も平滑に仕上がっていて、新車のフレームと並べて見比べても遜色無く感じられると思います(と言うか自転車の新車塗装は車のそれに比べると良くありません。勿論コスト面で仕方ないとは思いますが、長期の使用は想定されていないように感じます)。
この後熱を掛けて塗膜を硬化させ、磨き処理を経て完成となります。どうぞもう少々お待ち下さいませ!