テールランプ 磨き作業

alphard6先日塗っておいたテールランプの塗膜が完全硬化したので磨き処理をします。「お任せコース」ではこの作業は省きますが、標準コースでは自動車ボディを塗っていた時と同様に磨き処理を行います。上の画像はインプレッサとアルファードのテールランプですね。サンダーは4種類、バフも4種類、コンパウンドは3種類を使っています。

forester6 コンパウンドもペーパーと同じく「番手」のような物があって、一番細かいもの(超微粒子)から始めてもペーパーを掛けた所の傷は全く綺麗にならず、かといって粗いコンパウンドだけだと傷だらけの状態で終わります。なので数種類を使い分けるのが一般的です。

使うバフやコンパウンドは仕事内容やその作業者の好み(と求めるレベル)によって人それぞれで、全く同じ内容でやっている人間なんて実はかなり稀です。

私の場合はコンパウンドは全て3M社の製品で統一され、現在は「細目」「極細め」「超微粒子」の三種類を主に使っています。面積が大きくなる場合には時間短縮の為にもっとキレの良い(粒子の粗い)コンパウンドが必要なので「ダイナマイトカット」は必須です。耐擦り傷性の良いクリアーは逆を言うと凄く磨き難いので比較的粗めのコンパウンドが必要となります。

ただし今度はそれで付いた「磨き傷」を消すのが大変で、結果磨き工程は多くなり作業も大変になるのです。オプションでクリアーを変更する「クリスタルクリアー」で割高になるのは材料費だけではなくこういった作業性によるところもあるのです(使う上でもデリケートなのでそれも含まれます)。

まだ見習いの頃、勤め先のディーラーに3M(スリーエム)から技術者の方が磨きの講習をしに来てくれて、磨きの採取的な工程で「最後は見えない傷をこの方法で消します」と言っていたのですが、その時の私は「見えない傷を消す意味があるのか?」と不思議に思いました(親方も何言ってるんだって隣で笑ってましたが・・・)。

ただその時の私にはその傷は見えなかったのですが、確かに普通の環境(例えば蛍光灯下)では見えない傷も、水銀灯やハロゲン投光器などの強い光に当たると確かに全体に無数の細い傷が見えたりします。言われるまで全く気付かなかった(と言うか見えなかった)んですよね。凄く良い勉強になった記憶があります。

という事で、単に磨きといってもとても一種類のコンパウンドやバフ、サンダーなどでは賄いきれないので、ちょっとした事でもかなり大袈裟な作業になってしまうのです。まあどこまで気にするかって所でもあるんですけどね・・・(追い求めると終わりが無いんです)。