マツダアテンザ 梨地素地下塗り

atenza20 先日足付け処理をしておいたプラスチック素地状態のアテンザフロントグリルです。

素地の表面はザラザラとした梨地で、これを「ボディ同様の艶々に」との事ですので素地を平滑にする為の下地処理作業が必要となります。

atenza21本来はここでは「サフェーサー」(勿論2液ウレタン)を使うのですが、サフェーサーは単に塗るだけでは無く「研ぎ」もセットでの作業となる為、この部品全てをサフェ研ぎするのは現実的ではありません。慣れている作業者でも5時間以上は掛かるかと思います。

これに足付け処理・サフェーサー塗布の時間を加えると7時間、国産車の場合のレーバーレート(時間工賃)は大体¥7,000くらいですから下地を作るだけで¥49,000も掛かってしまいます。

これに本塗りの工賃を2万円程度と考えると合計7万円程の費用となりますが、そこまでのお金をいただいていればとっくに自社ビルが建っていますよね(笑)。と言うかそこまでの費用を出してまでこれをやろうとは普通思わないかと・・・。

という事で、今回は梨地の目も細かいという事からサフェーサーでは無く2Kエナメル(クリアのようなもの)を代用して使っています。塗装後の「研ぎ」と言う作業は向いていませんので肌を落とす程度しか出来ませんから梨地が粗い場合には使えない方法ですが、今回のような複雑な形の部品であればコストを落とす方法としては効果的です。

さらに他の作業と並行して行う事でコストを落とし、小物塗装専門といった形態でも商売として成り立つように出来ているのです。これの隣ではランサーの内装パネルも同じように作業しています。