メルセデスドアミラー 下地処理

benz24 こちらもお待たせしております。ワイパー関係のパーツと一緒に御依頼頂いているメルセデスのドアミラーです。届いた時には既に傷を削り落としてあった状態ですが、ペーパーの番手が恐らく細かかった為アルミ素地が光っていましたからもう少し粗い番手でしっかり傷を付けてあげます(=足付け処理です)。j

benz25 旧塗膜の状態は別段悪いという訳では無いので(プライマーも塗られていてよく密着しています)完全に全てを除去する必要は無く、全体的に#240のダブルアクションサンダーを掛けたらその周りを#320で手掛けしておきます。

benz26 良く清掃をして周りを養生したらプライマーを塗布します。この後はサフェーサーを塗るのでプライマーは極薄くで問題ありません。と言うかこれを厚塗りするとトラブルの元です。使った感じがラッカーサフェーサーに似ているのでそれと勘違いをして厚塗りをしてしまう塗装屋さんが多いらしく、結果「これだけでは使わないで下さい」と言うお達しになったとの事です。使いかたを間違えなければ(と言うか「プライマー」と言う事を理解していれば)色々有効に使えるんですけどね。勿体無い事です。

benz27そしてサフェーサーを塗布します。と言うかサフェーサーを塗るのを前提であればプライマーを塗る方が実は稀かも知れません。特段プライマーを塗らなくても致命的なトラブルが発生する、と言う訳でも無いんです。サフェーサーと言っても「プライマーサフェーサー」と銘打っていますからプライマーの役割もあるんですよね。ただしマニュアルにはちゃんとプライマーを塗る事が書いてあるのですが(苦笑)。ちなみに私もディーラー在籍時の最初の頃はわざわざプライマーを別にして塗る事はありませんでした(そんな事は教えられていませんでしたので)。理由は当然面倒臭いからです(ディーラーではコストの事はそんなに言われませんでした)。ただその後「塗膜永久保障プログラム」なる講習を受けて、ただ普通の塗装屋さんであれば鼻で笑うところもあるのですが、その時のフロアー長(部長クラスでしょうか)のアメリカ人がそれを全て真に受けて現場に強要するようになりました。当然現場の人間達はかなり文句を言っていましたが、所詮会社員ですので(請負の外注では無く皆ちゃんとした社員です)、渋々ですが結局それらに従う事になりました。また丁度ISO導入の時期も重なり、作業者の健康面には相当気を遣われていましたから、本塗り時は宇宙服みたいなのを着て「腕まくり」すら許されなかったんですよ。肌が露出した状態は厳禁だったのです(勿論真夏でも・・・)。

まあそんな事もあって色々反発した事もありましたが、今となっては当時のそんな事が身に染み付いていて良かったのだと思います。理不尽に思う事も多々ありましたが、そういう経験が無ければ手を抜く事ばかり考えるような人間になっていたと思いますので(苦)。

それではこちらも作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。もう少々お待ち下さいませ。

寒くてキーボード打つのが大変になって来ました・・・。