ベンツヘッドカバー×2 結晶塗装承ってます

benz83 先日到着しておりましたメルセデスのヘッドカバー×2です。この度のご依頼、誠に有難う御座います!ちなみにどちらも同じオーナー様です。まさか二台所有している・・・なんて事は無いと思いますが(笑)。

benz85 こちらは以前どこかで塗装をされた物を飾っておいたとの事ですが、その間に凸部が腐食してしまったとの事で今回新たに御依頼頂きました。塗ってからまだ装着もしていないのにちょっと勿体無いですね。

benz86ちなみに裏側を見ると塗膜?がボロボロと剥がれかかった状態で、ただこれはメルセデスのヘッドカバーではいつもの事です。当店で塗り直す時はこれも全部剥がしておくのですが、表も裏もとなるとこれはかなり大変ですからこの手のヘッドカバーはいつもサンドブラスト専門店に御願いしているのです。強力な直圧サンドブラストなら根深い腐食も削り落としてくれますしね。

benz84そしてもう一方のオレンジ色のヘッドカバーです。こちらは結晶塗装では無く通常の塗装で塗られていまして、ただこういった塗装だと素地の粗さがそのままでてしまうのでどうしてもこのような仕上がりになってしまいます。美しい艶々とした塗膜にするにはやはり「研磨→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程が必要なのですが、このイビツな形に角を立てずにペーパーで平らに研磨するなんて、想像しただけで気分が・・・(出来ない訳では無いですが研ぎ作業だけで一週間くらいかかるのではと・・・)。ちなみにそこまでやると鋳造製品でもこんな仕上がりにはなります。

結晶塗装の良いところは、こういった素地の粗さがそのままでもそのチヂレ模様で美しく見せてくれるという点に尽きるかと思います。艶有りも良いですが結晶塗装の無骨な感じは金属的な質感があって良いですね。

ちなみに色はそれぞれ違う色で御指定頂いておりまして、オレンジは以前行ったランサーのオレンジの結晶塗装、赤い方は同型のヘッドカバーに塗った青の結晶塗装で承っています。青い方は最近お納めしたランチアのヘッドカバーにも使いましたね。こちらの方が綺麗に撮れていると思いますので宜しければ参考にどうぞ。

この後の流れとしては、まずはオイルの洗浄を行い、その後サンドブラスト専門店に依頼して直圧ブラストで全体の塗膜を払拭して貰います(裏表ともに)。その後戻って来たら防食性の高い浸透型エポキシプライマーでの重防錆仕様として改めて結晶塗装を行います。そう言えば別件で御依頼頂いているW124の大きなヘッドカバーとプラグカバーが入れ替えでそろそろ戻ってくる予定で、内容が似ていますから宜しければそちらを御参考頂ければと思います。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!