BMW内装ボリュームツマミ塗装 完成

bmw377 大変お待たせしました!BMWの内装エアコンパネルスイッチツマミ×4、本日完成となります。いやはや本当にお待たせしました。

今回は途中工程の画像も織り交ぜて、最初の状態から変化していく過程も紹介してみたいと思います。まずは最初の状態ですね。

bmw292純正部品は艶消しの黒で、見ての通りかなりシンプルなツマミでした。これをAUDIとかPORSCHE風のデザインに!といった感じのコンセプトかと思います。

bmw378 最初の状態と比べると一目瞭然ですよね。ちなみに普通はこういうのは塗り分けでは無く、違うパーツを組み付けて表現されるのが一般的な部品です。これを塗装でやろうなんて普通は思わないですよね。とても大変です。

bmw312最初はフリーハンドでマスキングをしようと思いましたが、この小さなサイズを左右対称に、角のアールもそれぞれを美しく揃え、しかも二個とも同じように!なんて作業はもう到底現実的ではなくてでして、今回はパソコンでデータを作成してカッティングシートを作製する事にしました。と言ってもこれもそんなに手軽に出来る訳でも無いんですが・・・(ただし一度ベースが出来てしまえば修整は楽です)。

bmw380 小さいボリュームツマミの色分けも簡単そうで意外と難しかったです。塗り直すとギザギザのシャープさが損なわれてしまうので途中で修整したりもしました。

bmw311 中心を出す為にボリュームツマミの外周サイズに合わせてカットし、それを参考にして位置を決めています。練習の段階で懸念事項は虱潰しにし、本番で一番ストレス無くスムーズに出来る方法を見つけておきます。

bmw382 特に難しかったのがそれぞれの塗り分けで、こちらの大きい方のツマミは「黒→シルバー→黒」とベースコートは3回に分けて塗っています。

bmw313  とにかく本塗りの前にかなりの時間を割いて、実際の作業さながら色々検証して一番よい方法を探しだしています。面倒なところですが、ただ結構楽しい作業でもあるんですよね。

bmw383 横に回り込むラインの繋がりは何度も貼ったり剥がしたりを繰り返して自然な感じになるようにしました。これも大変でしたね。

bmw361普通はここで終わるのですが、ここからもまだまだ大変な作業は続きました。

bmw384ちなみに小さいツマミの丸い黒は見る角度によって位置がズレて見えるのですが、これは上面が平滑では無く湾曲しているからで、今までの画像を見返して頂くと多分判ると思います。現物を持って色々な角度から見ると判って頂けると思います。ビックリしますよ(笑)。

bmw385今回はオーナー様自らイラストを作成して頂きまして、これのお陰で作業はかなりスムーズに出来たと思います。ただしここまで細部のご指定があるのは結構なプレッシャーでしたけどね(笑)。

ちなみに当店で行っている事は自動車補修塗装の応用ですので、基本的には車の塗装屋さんなら誰でも出来る内容です。ただこういった仕事を好んでやるかどうかというと微妙な所はありまして、もしかしたら途中で何回か発狂するかも知れません(笑)。

またはプラモデルとかを塗装するのが好きであればこういう作業は得意だと思いますが、ただ使う塗料がホビー用となると耐久性が乏しいので、今回ような実用する部分への塗装は難しいかも知れません。一般的には「最後にウレタンクリアーを塗れば大丈夫」と思うかも知れませんが、その後ガムテープを貼って剥がすなんて事を何百回繰り返しても剥がれないかと言うと難しいですよね。こういった塗装はそう言うことも必要で、ただ思った以上に需要はあるようです。皆さん拘り過ぎですよ・・・(恐)。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!