HONDA CB1300ヘッドカバー 結晶塗装 本塗り

cb1300mic 先日サイドキャップをゴールドキャンディーに塗装していたホンダCB1300のヘッドカバーで、元々塗られていたクリアーは溶剤浸け置きである程度取れてくれたのですが、どうも微妙に残っているっぽい(見え難い)ので、結局最後にサンドブラスト処理をする事にしました。もしも見落として残っていたら気持ちが悪いですからね。

cb13001 と言うような感じでブラスト作業完了です。腐食は出ていなかったので出来ればボルト穴やプラグホール内部などはそのまま綺麗なアルミ地を残してあげたかったのですが(後に紹介するホンダアコードのヘッドカバーがそんな感じなので是非そちらをご確認ください)、これはこれで対処方法があるので問題はありません。

cb13002 ちなみにカバーは素材がスチールで、こちらはシルバーに塗ってあったので先にブラスト処理を行って旧塗膜を剥がし、プライマーまで塗っておきました。画像はブラスト処理が終わった直後の状態です。

cb13003 ヘッドカバーはその後リン酸処理を行い、綺麗に清掃したら既にプライマーまで塗ってあるカバーを仮止めしておきます。一緒に塗れば

cb13006いつものように全体にプライマーを塗ったら、続けてホースが挿さるパイプ部分やボルト穴などを黒で塗ります(その画像がありませんでしてすいません・・・)。

cb13004 その後鮮やかで深みのある結晶塗装の赤を塗装し、十分に熱を加えたらマスキングを剥がして本塗り完了です。

ちなみに結晶塗装は焼付け型塗料の部類に入るので、硬化剤を入れる代わりに140℃~170℃程度の熱を掛けて硬化させます。ただしこれは「耐熱塗装」と言う訳では無く、単なる「焼付け塗装」と呼ばれる物で、特段熱に強い塗装と言う訳ではありません。その辺がどうも勘違いされているようで、そもそもこれが万能な耐熱塗装であれば、新車時から塗ってあるヘッドカバーの塗膜はあんな風に(いつもの様に)ペリペリと剥がれたりはしませんので。あれの問題は塗膜では無く下地です。

cb13005これと一緒にご依頼頂いたキャップはエンジンの一部に付く物で、そちらは通常の2液ウレタン塗料で塗っていますが、やはり耐熱と言う訳ではありませんが普通に使っていて剥がれたりはしません。2液ウレタンの耐熱性は一般的に80℃くらいと言われていますが、150℃でも多分問題は無く、何か起こるとしたらそれはやはり下地の問題で、特にポリパテは耐熱性が低く80℃くらいで剥がれたりしますから(塗装屋さんならだれしも経験済みですよね)、その点で「耐熱性が低い」と誤解されているのだと思います。ヘッドカバーを普通の2液ウレタンで何度も塗っていますが、それが問題で剥がれたと言う報告は聞いた事が無いですからね。

なので当初ご心配されていたサイドキャップの方も全く問題は無く、安心してお使い頂ければと思います。いずれ何かが起こるとしたらメッキの下で錆が起こる事ですが、あのメッキであれば多分問題は無いと思います(通常錆に強いメッキでも結局下地が悪ければ酷い事になります)。

それでは完成次第改めて紹介させていただきますね。もう少々お待ちくださいませ!