本日到着しましたメルセデスベンツ純正ホイールセンターキャップです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!
ご依頼内容は、土台のシルバーに塗装された部分をボディ同色の「インディゴライトブルー」(カラーコード:230)で承っています。
スリーポインテッドスターのメッキ部分は6か所の爪で固定されていて、板金塗装屋さんなら良くご存じかと思いますが、これを無事に活かしたまま外すのはとても難儀です。
普通はこんな感じでピックツールで抉るとロック部から爪が浮き上がりますが、このセンターキャップは爪の背面に(何故か)「受け」があるので爪はビクとも動きません。
画像では若干爪が浮いていますがこれは爪を持ち上げたのではなく、隙間にピックツールの先を無理遣り突き刺して強引に隙間を作っているような感じです。そもそも爪を持ち上げようとすると簡単に折れる構造になっていますので…。
と言う訳ですが、今回は紙のように薄い鉄板を使ってみる事にしまいた。調色の色板として使っているブリキ板ですね。アルミの空き缶などでも代用出来ると思います。
かろうじて出来た隙間にこれを押し込みます。ヘラは入りませんがこれなら入りました。
同じようにして6か所全て行います。ちなみにピックツールは相当気合いを入れないと刺さらなく、手が滑ると反対の手に思いっきり刺さるので皮手袋をした方が良いと思います(私は面倒なのでしませんでしたが…)。
その後同じように薄い鉄板を使って少しずつ隙間を広げ、ヘラが入るようになったらこんな感じで突き刺して回転させていきます。欲を出すとスターの根元が簡単に折れるので本当に少しずつ全体を浮かせるような感じが良いと思います。
と言う訳でこちらは無事に取れました。破損無しで外せたのは自身も初めてです…。
ちなみに24個中2個だけ折れまして、そこは最後に接着剤で固定しておきます。元々オーナー様には全ての爪を折る事でご了承頂いていますのでこちらは問題ありません。
よくスマートフォンの分解などでギターのピックや要らなくなったクレジットカードなど使って爪を外したりしていますが、これはそういうレベルではありませんので分解は余りお勧めしません。補償はありませんが分解はサービスで行っていますので塗装をご依頼の際はお気軽にご用命くださいませ。
それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!