バンデンプラプリンセステールレンズ等 本塗り

vanden28 先日表面にクリアーの下塗りをしておいたバンデンプラプリンセスのLUCAS製テールレンズです。特に右側のレンズは赤い部分が劣化して色褪せてしまっていて、また上部オレンジ色の部分も左に比べると若干右側が薄いです。今回はこれらを塗装で同じような色味に近づけます。

透過性の塗装の場合は塗りながらその状況(濃さやムラ)を確認したいので、裏側のマスキングには養生紙やテープでは無く、反射板の代わりとしてアルミフィルムを貼る事が多いです。

vanden29ただアルミフィルムだと光が反射し過ぎて、左右の微妙な色味が判り難い模様です。

vanden30 と言う訳で今回は透明なビニールフィルムを使ってマスキングしました。

vanden31 そちてこちらはフロントインジケーターランプのレンズです。裏表共にクリアーを塗った状態で、最初に比べるとかなり透明度が上がっているのが判ると思います。

ただ左奥の古いレンズの方は微妙に黄ばみが残っていますので、最後に極薄いスモークを塗ってさらに統一感を出そうと言う作戦です。

vanden33 こちらは裏側にアルミフィルムを使ってマスキングしています。表面あ#1300で足付け処理しました。

vanden32 こちらも同じく足付け処理を行った状態です。どちらも既にクリアーが塗られているのでプラスチックプライマーは不要です。

vanden34 まず最初にオレンジ部分を塗装します。

当初は下塗りクリアーの時に一緒にキャンディーオレンジを全体に塗ってしまおうかとも思ったのですが(その方が効率が良いです)、透過するとは言え光の三原色とは違って色が重なると「濁り」が生じる恐れがあるのでそれは辞めました。

vanden35 また今回の作業内容では極力オリジナルの状態にしますので、色も普通のオレンジキャンディーでは無く、イエローキャンディーにオレンジを加えると言う方法で色を調整しています。

vanden36 そのままだとやはり微妙な色具合が判らないので、下に白い紙を敷いてそれぞれの色の濃淡を比色します。今回は薄い方を最初に塗ってもう一方の色味に合わし、その後両方の色味を嵩上げしていくと言うやり方にしています。

元々色も着いているので3コート程で終わらせました。

vanden37オレンジキャンディーの塗装は薄膜で済んだので、途中休憩を入れて十分にフラッシュオフタイムを設けた後、そこを、マスキングして続けてレッドキャンディーを塗布します。

vanden38 レッドキャンディーは現在2種類を使い分けていて、通常は濃い方を使いますが、今回は薄い方の赤を使いました。前者はその特性からして耐候性が良いのですが、塗り重ねる毎に濃くなる傾向があって、後者は鮮やかなので塗り重ねても濃さに影響が少ないですが前者に比べると耐候性は劣ります。2013年頃まではこちらのレッドを使っていましたが、その後はより耐候性の良い方に変えています。

vanden39 そしてベースコート完了です。これだけの事ですが以外に手間が掛かっています。

vanden41 そしてクリアーを塗って本塗り完了です。

vanden40元々の造りが「オレンジ色をしたレンズの裏側に下部分だけ赤を塗っている」と言う状態になっていた為、下の赤いレンズ部分はどうしても透明感は少なくなっています。ただそれでも前記したような対策は行っていますので、塗装で生じるような濁りは極力抑えられたと思います。

vanden42 そしてフロントのインジケーターランプのレンズも本塗り完了です。

vanden43こちらは極薄いスモークで、色褪せた黄ばみを目立たなくしつつ、多少色味を付ける事でエッジを際立たせてガラスっぽい質感に見せています。

この後熱を入れて完全硬化させたら裏側に付いていたオレンジレンズを取り付けて完成です。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!