マセラティリモコンキー塗装 完成

 先日本塗りを終えていたマセラティのリモコンキーカバーとその部品です。元の通りに組み付けていきます。

 そして完成です。大変お待たせしました!

最初の状態も紹介させて頂きますね。

元々小傷があったのは勿論ですが、この部品は成型時の歪が酷かったので、今回の塗装ではそれの修正が仕上りに大きく反映していると思います。

 歪となると普通の方は気づき難いのですが、パッと見た瞬間に「何かが違う」と判るのは多分そう言う所だと思います。以前知り合いの塗装屋さんがこちらで紹介したROVER MINIの内装スイッチの塗装を見て「凄く綺麗に見えるんですけど」と仰っていたのですが、あれも単に塗装が綺麗なだけでは無く素地を削って平らにしてから塗っているので、多分そう言う事だと思います。

 念の為ですが、どの画像も加工編集はしていません。

こちらは反対側で、金属のボタンを押すとキーシャフトがバネの力で飛び出る構造になっています。最初の画像も紹介しますね。

こちらもやはり部品の歪があったので、「研磨→プライマー塗布→サフェーサー塗布→完全硬化→研磨」といった工程で下地を平滑にしてから上塗り塗装を行っています。

 色は通常のソリッドカラーの黒(MIX571)で、クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となっています。クリスタルクリアーは塗装屋さんが見ればその違いは判る程に美しいのですが、「発泡し易い」「気泡を混入し易い」と言う致命的なデメリットもあって、恐らく「こんなクリアー二度と使わない」と思った塗装屋さんもいらっしゃると思います。ただそれを踏まえても良いクリアーなので、私の場合は「塗ったその日には熱を掛けない」と言う事で対応しています(ただこれも気を付ける点があって、湿度が高いと硬化剤がそれに反応して「クリアーのカブリ」が生じる事があるので残り少ない硬化剤は使わないとか換気は良くするなどの必要があります。STANDOXでは前例はありませんが、DUPONTの696Sでは何度か煮え湯を飲まされました)。

それでは後程完成のお知らせメールを差し上げますね。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!