ステムの場合は製品価格よりも塗装費の方が高くなるといったケースが多く、お問い合わせはあってもご依頼に至るケースは稀なのが現状でもあります。大量生産と違い、一品のみを手作業で行うとどうしてもコストが高くなってしまう事はどうかご理解下さいませ。
色についてはフレームカラーの白に近い色をご希望されましたので、予めそれらしい色が含まれた色見本帳を何冊か送り、その中からご希望の色を選んで頂きました。
ロゴが残ったまま塗装するとその段差が見えてしまうので、最初はサンダーを使って研磨します。
ネジ穴などをペーパー掛けするのは困難な為、全体にサンドブラスト処理を行います。
元々あった黒い被膜はアルマイト被膜の為、そのまま塗装を施しても密着しません。密着剤などを使えばある程度くっ付きますが、経年でその性能が落ちた時に塗装がペリペリと剥がれて来る為、塗装前の下地処理は必須です。
本体はフォークと接する面は塗装はしないようにします。またそこはアルマイト被膜も残しておきます。
同じようにベースコートの白→クリアーを塗って本塗り完了です。
その後60℃40分程の熱を掛け、さらに数日寝かしたら完成となります。
フォーク取り付け面には塗装を行わないようにしているので、フォークに挿し込む時に塗膜がグニューっとなったり、取り付けた後に固着したりしないようになっています。