ポルシェブレンボキャリパー 本塗り

先日お預りしておりました、ポルシェボクスター(986)のブレンボ製純正キャリパ ーです。その後いつものブレーキ屋さんにてサンドブラスト処理&オーバーホールを経て先日戻って来ておりました。

尚、ピストンについては問題無かったのでそのまま再利用とし、交換して元々着いていたシール・ダストブーツも比較的綺麗でキャリパ―の状態は良好だったとの事です。どうぞご安心下さいませ。

 ブレーキ屋さんではマスキングまでを行って貰っていて、以前は(下請けとして塗装する場合は)このまま本塗りとしますが、当店にご依頼頂いた場合にはここからもう少し手を掛けています。

 ダストブーツ以外のマスキングは一旦剥がし、全体を#120~#180のダブルアクションサンダーで研磨します。脱脂清掃も再び行います。

また今回は旧bremboロゴで承っていましたので、以前作っておいたデータを何種類かのサイズしてプリントアウトし、キャリパ―に当てて丁度良さそうなサイズを選びます。旧ロゴは文字が太っているのでサイズが大きいと野暮ったく見えてしまう為、今回は65mmを採用する事にしました。

サイズが決まったらマスキングシートを作製します。

当店で使っているカッティングプロッターはかなりの年代物ですが(ドライバはXPまでの対応なので、PCはこれ専用にしてオフラインで使っています)、先日刃とピンチローラーを交換して復活し、まだ十分働いてくれています。

 下準備が整ったらブースにセットし、

 まずはプライマーを塗布します。

その後膜厚を着けたくない個所(トルクが掛かる・固着してしまう個所)にベースコートの黒を塗り、

 よく乾燥させたらマスキングを行います。黒く塗った個所にはクリアーを塗らず、最後までこのままとなります。

 ベースカラーのシルバーを塗り、所定の位置にマスキングシートを貼り付けます。

色はいつものVW社の「リフレックスシルバー」(カラーコード:LA7W)で、これは先日本塗りを行ったSTIのブレーキキャリパーと同じ色なので一緒に塗れれば効率が良かったのですが、こちらはOHの作業もあって少し遅れてからの作業となっていました。

ロゴに赤を塗り、マスキングを剥がしたらベースコートが完了です。

尚、bremboのロゴの赤はフェラーリのロッソコルサ(カラーコード:300)で、こちらも以前施工したシビックのブレンボキャリパーと同じ仕様となっております。

そしてクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 黒く塗った個所は際の仕上りが悪くならないよう、出来る限りクリアー塗装後に剥がしておきます。

この後は一日(一晩)自然乾燥させ、その後60℃40分程の熱を掛けて強制乾燥硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!