バイク カーボンフォーク 本塗り

 先日お預かりしておりましたたバイク用YSS社のフロントフォークです。

部品の特性上どうしても油っぽさがあるので、作業するまでは箱に入れたままの状態にしておきました。

ご依頼頂いているのはカーボンのアウターチューブ部のクリアー塗装で、ただカーボン部分と本体(アルミ素材部)との間には、艶消し黒に塗られたリング状のパーツが入っています。

当初はそこをマスキングで残そうかと思っていたのですが、

リング部に塗られていた塗膜は全く密着しておらず、そのままだと進むも地獄、退くも地獄と言う状態だったので、ピンセットの先端を使って剥がれる予備軍の塗膜を全て剥がす事にしました。ちなみに密着力のレベルですが、マスキングテープを貼って剥がすだけで剥がれるレベルだったので、恐らく完成前に「ここが光っていたら格好悪い!」という事で急遽缶スプレーか何かで塗った物を組付けたのではないでしょうか。

金属部は#240~#320で、カーボン部は#500~#800相当で足付け処理を行います。水は使わず全て空研ぎとなります。

 そしてマスキングをして本塗り準備完了です。

既存の穴にマスキングテープの芯を入れて保護し、そこに長い金属製の棒を入れて倒れないようにしています。

またインナーフォーク部は段ボールでガッチリ覆って傷が付かないようにしています。

 そしてまずは最初に金属部を塗る為、アウターチューブのカーボン素材部をマスキングします。

 金属部にプライマーを塗布します。

 続けてベースコートの黒を塗布します。

またサブタンクの先端部分も塗装が簡単に剥がれてしまっていたので、ここも全部剥がしてから足付け処理を行い、ベースコートの黒を塗っておきます。

 その後マスキングを剥がし、

クリアー2コート塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

サブタンクとアウターチューブの隙間は狭く塗り難かったのですが、その他の部分と同じくテロっとした肌に仕上がっているかと思います。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!