スバルWRX S4 樹脂製インマニ 下準備

先日お預かりしておりましたたSUBARU純正WRX S4用の樹脂製インテークマニホールドです。

いつもの結晶塗装であればこの後サンドブラストを行いますが、今回は艶ありの塗装=キャンディーレッドで承っておりますので、今回は違う方法=ウェットブラストで足付け処理を行います。

またこの状態だと各部のバリが激しい為、まずはこういった箇所を#240~#400のペーパーで均します。

その後各部をマスキングします。この辺はサンドブラストと同じですね。

そしてウェットブラストを行います。

ちなみにウェットブラスト用のブラストボックスは先日完成していますが、今回のインマニのサイズは箱に入らない為、先日行ったランサーヘッドカバーの時と同様、衣装ケースに入れての開放状態で作業を行います。

作業方法としては至極単純で、衣装ケースの中にメディア(研磨剤)となる重曹(およそ2キロ)と水を入れ、サンドブラスト用のガンを使ってそれを吸い上げ、エアーの力で対象物=インマニに打ち当てます。吹き返しも凄いので、合羽を着て作業を行っています。

メディアを強くすればその分作業性(スピード)は速くなりますが、素地を荒らし過ぎたり、その後の処理(掃除)が大変と言う面があります。

その点重曹は被塗物や環境にやさしく、撒き散らしたそれも水で洗い流して問題無い為、開放状態での作業でも後片付けが簡単です。

郊外にお住いの方からすると信じられない話かも知れませんが、都内では園芸に使って余った「土」でさえ捨てる場所に困る状況で、そういった事からどのような場合でも作業後の事に関して色々考える必要があるのです(ただの土なら河川敷に持っていて撒けば問題無いと思われがちですが、それを見た人が通報したり、SNSにアップしたりするのが今の現状なのです)。

ウェットブラストがどのような感じなのか一応動画を撮影しました。

周りに重曹を撒き散らさないよう排気ファンを回しながら作業していますが、その音が結構煩いのが判るかと思います。

と言う訳で、ブラスト後に水道水で洗い流した状態です。塗装屋さんなら判ると思いますが、特に水を弾き易いオレフィン系のポリアミド樹脂がここまで超親水性になっている事で、被塗面としての素地調整がしっかり行われた事が判ると思います。

その後エアーブローしてよく水を飛ばしておきます。

重曹は新しい物を使ったので作業性も比較的良く、スタートから後片付けまで1.5h=一時間半くらいで完了しました。サンドブラストと大差ないくらいです。

マスキングしていた箇所と見比べると、ブラストされて艶が消えている=足付け処理がされているのが判り易いかと思います。これくらいの番手であればわざわざマスキングする必要も無かったと思うのですが、判り易いよう今回はサンドブラストと同様にしてみました。

この後はしっかり乾燥させ、後日改めてマスキングを行い、まずは下色を塗ってクリアー塗装、再度足付け処理を行ってキャンディー塗装を行おうと思います(もしくは下塗りの段階である程度の濃さにしたカラークリアーを塗るかも知れません)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!