スバルWRX S4 樹脂製インマニ塗装 完成

大変お待たせしました!先日本塗りを終えていたスバルWRX S4の樹脂製インテークマニホールド塗装、本日完成となります。

最初の状態も紹介します。

元々は未塗装の樹脂素地状態だった物を、

カラーベースをマツダの「ソウルレッドプレミアムメタリック 」(カラーコード:41V)に、

その上に当店規定のキャンディーレッドを重ねています。

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

大変だったのが足付け処理で、

この形状をペーパーでは 行うのは物理的に難しく、ウェットブラストであれば比較的簡単に!と思っていましたが、

作業前の準備や後片付け、その後の洗浄(清掃)などを含めるとやはり大変で、

また一回だけの塗装では綺麗に仕上がらないと考え、二回に別けて塗っている(二個分塗っている)という所でやはり手間と時間が掛かってしまいました。

ただそれだけに良質な下地と、美しい塗膜に仕上げられたかと思います。

作業前は「もしかしたら結晶塗装より気分的には楽なのでは」と思ったりもしましたが、全くの勘違いでした(笑)。

この部分はカバーが着いて隠れてしまうのかも知れなく、それだとちょっと勿体ないかもですね。

それでは後ほど完成のお知らせメールを差し上げます。この度のご依頼、誠に有難う御座いました!

スバルWRX S4 樹脂製インマニ 下塗り

先日ウェットブラストを行っておいたスバルWRX S4の樹脂製インテークマニホールドです。

今回は結晶塗装では無くキャンディーレッドでの塗装の為、本塗り中に何度も裏表をひっくり返さなくてはならなく、また中央のチャンバー室が台に接触しないよう、宙に浮かせた状態で持ちやすいように固定しています。

M8の全ネジを長さを揃えてカットし、ナットで挟むようにして固定しています。

まずは全体的にプラスチックプライマーを塗布します。奥まった所まで届くよう四方八方から満遍なく行います。

そして下色=カラーベースを塗布します。マツダの「ソウルレッドプレミアムメタリック 」(カラーコード:41V)の配合データそのままとなります。

エアーの吹き返しで入り組んだ箇所に塗料が入り難くならないよう、また極小範囲をピンポイントで塗れるようにと、今回は塗着効率の良いデビルビスの低圧ガンを使っています(ただトリガーのバネが強い為、慢性的に痛みが出てしまっている腕の筋肉がとても辛いです・・・)。

その後は直接キャンディーレッド原色を入れたトップコートクリアーを塗布します。

通常はキャンディーカラーもベースコートで行う3コート仕様としていますが、今回は下塗りという事で2コートキャンディー仕様としています(ただし色々デメリットがあるので通常最終仕上げとしてはこの方法を行いません)。

また本塗り程にキャンディーレッドも濃くはしていません。場所によっては褪色したような感じで赤が薄い箇所もあります。

素地自体に粗がある為、このままでは良い仕上がりにはならなく、なので一旦これを下塗りとし、後日完全硬化後に改めて足付け処理からやり直し、次は本塗り=ベースコートキャンディーレッド+トップコートクリアーとして塗装を行う予定です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スバルWRX S4 樹脂製インマニ 下準備

先日お預かりしておりましたたSUBARU純正WRX S4用の樹脂製インテークマニホールドです。

いつもの結晶塗装であればこの後サンドブラストを行いますが、今回は艶ありの塗装=キャンディーレッドで承っておりますので、今回は違う方法=ウェットブラストで足付け処理を行います。

またこの状態だと各部のバリが激しい為、まずはこういった箇所を#240~#400のペーパーで均します。

その後各部をマスキングします。この辺はサンドブラストと同じですね。

そしてウェットブラストを行います。

ちなみにウェットブラスト用のブラストボックスは先日完成していますが、今回のインマニのサイズは箱に入らない為、先日行ったランサーヘッドカバーの時と同様、衣装ケースに入れての開放状態で作業を行います。

作業方法としては至極単純で、衣装ケースの中にメディア(研磨剤)となる重曹(およそ2キロ)と水を入れ、サンドブラスト用のガンを使ってそれを吸い上げ、エアーの力で対象物=インマニに打ち当てます。吹き返しも凄いので、合羽を着て作業を行っています。

メディアを強くすればその分作業性(スピード)は速くなりますが、素地を荒らし過ぎたり、その後の処理(掃除)が大変と言う面があります。

その点重曹は被塗物や環境にやさしく、撒き散らしたそれも水で洗い流して問題無い為、開放状態での作業でも後片付けが簡単です。

郊外にお住いの方からすると信じられない話かも知れませんが、都内では園芸に使って余った「土」でさえ捨てる場所に困る状況で、そういった事からどのような場合でも作業後の事に関して色々考える必要があるのです(ただの土なら河川敷に持っていて撒けば問題無いと思われがちですが、それを見た人が通報したり、SNSにアップしたりするのが今の現状なのです)。

ウェットブラストがどのような感じなのか一応動画を撮影しました。

周りに重曹を撒き散らさないよう排気ファンを回しながら作業していますが、その音が結構煩いのが判るかと思います。

と言う訳で、ブラスト後に水道水で洗い流した状態です。塗装屋さんなら判ると思いますが、特に水を弾き易いオレフィン系のポリアミド樹脂がここまで超親水性になっている事で、被塗面としての素地調整がしっかり行われた事が判ると思います。

その後エアーブローしてよく水を飛ばしておきます。

重曹は新しい物を使ったので作業性も比較的良く、スタートから後片付けまで1.5h=一時間半くらいで完了しました。サンドブラストと大差ないくらいです。

マスキングしていた箇所と見比べると、ブラストされて艶が消えている=足付け処理がされているのが判り易いかと思います。これくらいの番手であればわざわざマスキングする必要も無かったと思うのですが、判り易いよう今回はサンドブラストと同様にしてみました。

この後はしっかり乾燥させ、後日改めてマスキングを行い、まずは下色を塗ってクリアー塗装、再度足付け処理を行ってキャンディー塗装を行おうと思います(もしくは下塗りの段階である程度の濃さにしたカラークリアーを塗るかも知れません)。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

スバルWRX S4 樹脂製インマニ塗装承ってます

先日到着しておりましたSUBARU純正WRX S4用の樹脂製インテークマニホールドです。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

いつも塗っている物と違い、下側に箱がぶら下がっているような構造となります。

以前一度だけ同じ物を施工していますので、参考までにそちらを紹介させて頂きます。

こちらはスバルレヴォーグ用のパーツで、今回の物と同じ部品と思われます。

またこの時は結晶塗装の赤でしたが、

今回はこちらをキャンディーレッドへの塗装で承りました。

素材はPA=ポリアミドで、塗装自体は問題無いのですが、ネックとなるのは「足付け処理」です。

結晶塗装の場合は「素地の粗を目立たなくする」と言う特徴からサンドブラストを行って問題無いのですが、オレフィン系の樹脂にそれを行うと表面が激しく毛羽立ち、一般的な塗装=艶あり仕上ではその後の処理が大変な事になってしまいます。

かといってこの形状で細部までペーパー掛け(アシレックスでの研磨等)は大変ですし、確実性にも乏しくなる気がしたので、今回はウェットブラストを試してみる事にしました。

と言っても使ったのはサンドブラスト用のガンで、試しに水だけで行ってみた所、すこぶる調子が良かったので、これに重曹を使ってウェットブラストを行ってみようかと思います。

ちなみに動画は元々Twitterに投稿する為に撮影した物だったのですが、知り合いの塗装屋さん(GUNさん)から、「Twitterにアップすると画質が悪いので、だったらYoutubeの方が断然良いですよ!」とアドヴァイスを頂き、早速専用チャンネルを作ってアップロードしてみました。編集は面倒なので全くやっておらず、なのでこれだけを見ても全く意味が分からないと思いますが、今回のように補助的に使えれば良いと考えています。

色はこちらの三菱iのヘッドカバーと同じく、マツダの「ソウルレッドプレミアムメタリック 」(カラーコード:41V)を参考にし、カラーベース(下色)はその配合データをそのまま使用して、その上に塗るキャンディーレッドはテールランプの塗装に使っている色を使用します。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!