先日お預かりしておりましたホンダフリードの純正リヤメッキガーニッシュです。
装飾クロムメッキへの塗装は普通の方法(金属への塗装または樹脂への塗装)で行うと密着性が低いので、通常の方法とは違った内容で下地を作ります。
ここでのサーフェサーは微妙なラインを形成するというより、下地を露出させない為の充填に重きを置いています。なので平面よりはエッジやパーティングラインを多めにコートしています。
両面テープを貼る箇所も同様に、裏側まで回り込むようにして塗っておきます。
こちらは8月にお預かりしていたスバルの純正エンブレムです。恐らくはインプレッサ用で、アクリルプレートのサイズがフロント148mm、リヤ114mmの物となります。枠を艶ありの黒、アクリルプレートを表側からキャンディーブルーで承っています。
元々貼ってあった両面テープは再利用が出来ない為、こちらは剥がした後に廃棄し、
元々貼ってあった物と同様のタイプの両面テープをレーザー加工機でカットします。
そしてこちらは9月にお預かりしておりましたフォレスターのスバル純正エンブレムです。
こちらは元々両面テープが剥がしてあったのですが、完成時には貼り付けるよう承っておりますので、後日改めて両面テープを作成しておくようにします。アクリルプレートのサイズはフロントが168mm、リヤが141mmとなります。
これらの枠もフリードのリヤガーニッシュと同様ABS樹脂に装飾クロムメッキが施された物なので、一緒に作業を行っています。
装飾クロムメッキへの素地調整は特殊な事をやっている訳では無く、あくまでも基本の応用となります。
ただかなり面倒な作業と、多少なり荒々しい作業が必要な為、部分的な処理が出来ません。パーツ一つに対して単色ベタ塗りが基本で、「この部分のメッキを残して」という事は殆ど出来ない物と考えて頂ければと思います。普通の金属=スチールへのメッキならサンドブラストが使えるのでマスキングが出来る溝などがあれば出来ない事はありませんが、樹脂へのメッキはそれが出来ないので難しいのです。
見た目は金属のようでも骨となるのはプラスチックで、またメッキは柔軟性が無いので力を掛けると結構簡単にひび割れしてしまいます。メルセデスベンツのスリーポインテッドスターを外す際、慣れない人が行うとやってしまうアレですね。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!