先日サンドブラストを行っておいたマツダNCロードスターの樹脂製ヘッドカバーです。
よくエアーブローをして、まずはプラスチックプライマーを塗布します。
入り組んだ箇所は塗料が入り難いので、エアー圧を下げてスプレー方向を変えながらしっかり塗り込みます(しかしながら塗り過ぎは逆に密着不良の原因になるのでその点に注意します)。
高輝度シルバー=STANDOX JLM-906を塗布します。粒子が細かく輝度感の高いメタリック原色ですね。マツダのマシーングレーに使う為に日本向けに販売されている製品との事です(先日行ったオートサービスショーでスタンドックス社の方にそう聞きました)。
元の文字ピッタリでは無く、0.5mm程食み出る感じにオフセットしています。ピッタリのサイズで貼るとフチに塗料が溜まってガタガタになってしまうからですね。
またマスキングシートは一枚だけだと溶剤に侵されてシナシナになってしまうので2重に貼っています(今回に限らず大体いつもそうしています)。
色はこの時と同様、結晶塗装用の黒原色(リンター)にパウダータイプのブルーパールを入れています。入れ過ぎると黒がグレーになってしまうのでその辺にも注意してですね。
ウェットで一気に6コートくらい重ねたら直ぐに熱を入れます。今回は赤外線ヒーターではなく、最初から恒温機(乾燥炉)に入れて熱を入れました。
120℃30分程の熱を掛けるとチヂレ目が発生し、塗膜が硬化(熱重合)します。
凸文字のマスキングは熱が冷める前に剥がしておきました(糊の跡が付きそうだったので)。
スプレーの仕方は「被塗面に垂直」が基本ですが、こういった歪な形状の物でそれをやるのは物理的に難しいので、手首の角度を変えつつガン距離は一定にコート毎に角度を変えながら全体の膜厚が均一になるよう意識して塗っています。
ぱっと見は黒にしか見えませんが、光に当たると青味が感じられます。
ちなみに凸文字の塗り分けは多少気になる箇所があるので、二度焼き後に細部を調整(シルバーを再塗装)しておこうと思います。
それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!