先日お預かりしておりましたマツダNCロードスターの樹脂製ヘッドカバーです。その後アルカリ洗浄槽に浸け置きして油分を除去しておきました(こちらの製品は新品でも油分が付着しているので作業前の洗浄は必須です)。
まずは塗装前の下地作業=足付け処理として、サンドブラストを行う準備をします。各部のマスキングですね。
足付け処理はペーパー等で研磨して被塗面に傷をつければそれで良いのですが、今回のような歪な形状、特に「谷」のライン部はどうしても当たりが甘くなってしまうので、
複雑な形状でも被塗面を荒らしてくれるサンドブラストが有効です。
ただし通常の塗装でこれを行うと素地が荒れすぎてこの後の処理が大変になり過ぎる為、これは結晶塗装前に限ります。通常の塗装では当たりが柔らかく被塗面の摩擦熱を抑えられるウェットブラストが有効です。
「DOHC 16-VALVE」の凸文字はシルバーで塗装する為、#600→#800→#1500の水研ぎで表面を平滑にしておきます。この後再びよく洗浄し、シリコンオフで洗い流すようにして脱脂処理を行っておきます。
凸文字部の塗り分け方法としては、先にその周辺をシルバーで塗装し、凸文字天面をマスキングして結晶塗装を行います。こちらは以前作成したデータがあるのでそちらを利用します。
マスク用の蓋を作成します。PMMA=アクリル樹脂は熱に弱いですが、今回の為の使い捨てなので変形しても問題ありません。
それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!