アウディクワトロエンブレム 本塗り

先日黒で下塗りを行っておいたアウディクワトロの純正エンブレムです。その後60分40分の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

そのまま塗っても塗装は密着しないので、ナイロンブラシとウォッシュコンパウンド(液状研磨剤)を使って足付け処理を行います。

その後よく清掃し、再びマスキングをしてセットします。

既存の塗膜の表面に細かい傷が付く事で、この後塗る塗料が密着するようになります。自動車ボディの補修塗装でも同じ事を行いますが、中にはこれを行わず密着剤を塗ってそのまま上塗りを行う塗装屋(業者)さんも居たりして、最初の頃はよいのですが、それが劣化した数年後に何かのきっかけで塗膜がペリペリと剥がれだし、結果「一旦全部剥がさないとどうにもならない」という事態になってしまいます。不人気色を安く買って全塗装して高値で売る!というような販売前の中古車で良く見受けられました。

エアーブローをして埃を飛ばしたら、まずは枠の外側を適当な感じでマスキングし、

下塗りとして隠ぺい力の高い無機顔料の赤=STANDOX原色MIX567を塗ります。彩度低いですが染まりは早い赤(茶)ですね。

その後御指定のトヨタスーパーレッド5(カラーコード:3P0)を塗布します。鮮やかな赤は隠ぺい力が弱い為、黒の上にそのまま塗ると膜厚が大きくなってしまいますから、下塗りを塗って全体のコート数を抑えています。「タップリ塗る=強い塗膜」は間違いで、特にベースコートは出来るだけ薄くした方が良いです。

見本としてお借りしたエンブレムの鮮やかな赤に比べると、今回の赤はどす黒い感じの赤となります(画像はご指定頂いた赤の色見本なので塗った色と同じ赤です)。

3コート程塗ったらベースコートが完了です。

その後シンナーとウエスで上面の赤をある程度落とし、#1300相当の布状研磨副資材(アシレックスオレンジ)で研磨して凸面に下塗りをした黒を露出させます。

タッククロスで埃をしっかり取り除いたら最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!