先日二回目のエポキシレジン&GP(ガラスパウダー)を注型していたGMCホイールキャップの複製品です。
ボルト固定部に配したアルミリングは切り込みまでしっかり樹脂が行き渡り、
やはりと言うか前回と同じく表側の上部、注口周りで気泡が溜まってしまっています。ガラスパウダーを混ぜて粘度が高くなっているので、注口をもっと広げて気泡を全部浮かすようにしないと駄目っぽいですね。
そこで他に何か違う方法で出来ないかと考え、新たに変則的な注型方法を試してみる事にしました。
表側の注口をシリコーンの破片で塞ぎ、型を開いた状態でエポキシ樹脂を1/3くらい注ぎます。
ちなみにアルミリングは2個しか無かったのでさらに2個追加してローレット(風)加工も施しました。夜頼んで次の日の朝には来るという(amazon)、平日に時間が取れない身としてはとても助かります。
エポキシレジンが半生状態くらいに固まったら、反対側の型を合わせて立てた状態で上から注ぎます。たい焼き方式とトップゲート方式、さらにウェットオンウェットを組み合わせたような工法ですかね。
そして出来上がったのがこちらです。当然ですが気泡が出来ていた上部は綺麗に仕上がりました。
が!どうやら違う所に大きな空気溜りが出来てしまっていたようです。迂闊でした・・・。
ただこれなら今まで造った物よりもこちらを修正した方が楽そうなので、足りない部分は構造用エポキシ接着剤(3Mパネルボンド)で修正して使おうと思います。
と言う訳で、アルミリングはもう一個あるのでもう一度これと同じ方法で試してみようかと思います(もう完全に赤字ですがこういった事はいつもの事でして、だからこその社外記なのです)。
脱泡器のサイズ的に難しいかも知れませんが、注入口から一旦型の下側まで経路をぐるっと回し、型の下側から樹脂を満たしていく形では如何でしょうか?
あとは発生個所に少し切り込みを入れて空気を多少なりともそちらに逃がす形をとられるか(形成物には突起になりますが)
発生個所を見る限り、注型直後に左右にゆすってやるだけでもだいぶ違いそうですけども。
まさにお察しに通りです!
下側まで経路を回して、と言うのはデシケーターのサイズ的に難しく(そもそもそれが要らないのが真空脱泡の強みでもありますし)、泡が溜まる部分にはエアー抜きの経路も開けてあって、ただし粘度が高いせいで多少の穴では抜けきらなかった模様です。
また途中でゆすったりはしていますがガラスパウダーのせいで信じられない程に粘度が高く、これも余り意味がありませんでした・・・。
ポリエステル樹脂にタルクを混ぜるとポリパテみたいになるので、ガラスパウダー混入である程度粘度が高くなるとは思っていましたが予想以上でした(もしくは夏場ならもう少し粘度が低くなっていてくれたかも知れません)。
以上の結果から、恐らくは最初の方にやった「注入途中で一旦真空脱泡」と言うのが一番良かったっぽいです。その後すっかり忘れていてやっていなかったのですが(苦)。
まあでもこの辺は勉強も兼ねているので、一度で上手くいってしまうよりかは色々得られて楽しくやっている所もあります。