新★色見本作製

塗装の仕事でいつも使っている(作っている)色見本は上記のような感じで、これをそのままキーホルダー化出来ないかと以前から色々考えていました。

イメージとしてはこんな感じで、ただこのレジンで作ったミニカータイプの物は、注型時に出来る巣穴の処理をする際の下地作業(「研磨→サフェーサー塗布→強制乾燥完全硬化→研磨」)が結構面倒なので、もっと楽な方法で塗装が出来て、さらに普段持ち歩いても変では無い色見本が出来ないかと考えました。

またワークショップにも使えるよう、色見本中にはそれらしい文言も入れてみました。色々候補を挙げましたが、最終的には”Coated myself”としています。

ちなみにスプレーガンを使って塗装する事は”Paint”より”Coat”が一般的で、またこの場合では”by”は必要なく、”color sample”よりも”tip”だろう、との事でした。COLOURなのは、単にちょっと捻ってみたかっただけです(笑)。

 いつものレーザー加工機を使い、3ミリ厚のアクリル板をカット&彫刻します。

 小さい文字はレーザーカットでは綺麗に出来ませんが(細かい部分は溶けてしまいます)、レーザー彫刻ならかなりの細かさも表現出来ます。

 こちらは黒いアクリル板で、今回は乳白と透明と黒で3種類を試しています。

その後は彫刻した部分に色を塗ります。またついでにカット前のアクリル板にも色を塗っておきます。

 こんな感じでレーザーで彫刻した文字部分にスプレーで色を塗りました。黒いアクリル板には白を、

透明&乳白のアクリル板には黒を塗ります。側面は塗ったり塗らなかったりと、色々なバリエーションを作って試してみています。

 マスキングを剥がすとこんな感じです。

通常、小さい文字をデカールで行う場合は「印刷→貼付け→クリアー塗装」とかなりの手間が掛かりますが、レーザー彫刻を使えばこの作業をかなり短縮出来で、また格好良い仕上がりになります。

ただ実際に塗装する面に行うには無理がある為(被塗面を彫ってしまいますので)、仕事ではこういった方法は行えず、以前スマートキーのボタン部分の塗装を行った時のように、非常に手間の掛かる事をしています。

 

 こちらは黒アクリルに文字を白くぬった物です。

 こちらは乳白に黒文字です。シルバーとかゴールドとかでも格好良さそうですね。

 そして真ん中にに嵌め込む色板=Color Chipですが、カットした物をそのまま利用しても良いのですが、少し食み出た方が立体的で格好良いかと思い、先ほどのアクリル板よりも厚い物(5ミリ)を切り出しました。

こちらは本日本塗りを終えていたBMW K1200GTのパーツで、一部気になる部分があったので再塗装を行い、その序でに今回のカラーチップも一緒に塗装しています。

後日これを先ほどのプレートに嵌め込めば、実用出来る色見本&キーホルダーの完成と言う訳です。色名やカラーコードなどは入れないので汎用として使えますし、カラーチップのサイズは一辺が36ミリあるので、多角型分光測色器(STANDOX アクワイヤー)を使って色を読み込む事も可能です(最新型は30ミリあれば大丈夫との事です)。

と言う事ですが、仕事で使う物以外であれば色板はどんな形でも良い訳なので、折角レーザー加工機を使うなら、普段とはちょっと違う形を作ってみました。

ちなみにここ使ったネコのデータは商用使用OKのフリー素材と言う事で、だったら他にも何か面白そうな物が無いかと探してみたところ、

意外と使えそうな物が色々あったので、それぞれを組み合わせたりして少し遊んでみました。被塗物の形状に合わせても良いですし、少し遊び心を加えても良さそうですよね。

ちなみにこれらのイラストは以下のサイトからダウンロードした物で、aiファイルのベクトルデータがありますから、気に入った物を選んで頂ければ塗装のご依頼時やサーモス塗装のワークショップにも利用が可能です。

シルエットデザイン
人物や植物など、カテゴリー毎に分かれているので探しやすいです。

ヒューマンピクトグラム2.0
「非常口」で定番のピストグラムをカスタムしたイラストが沢山あります。

と言う訳で、黒く塗ったアクリル板にマスキングテープを貼り、早速レ―ザーカット&彫刻をしてみました。

この後レーザー彫刻を行った文字部分に白をスプレーして墨入れ風にし、切り抜いたキャラクターをご依頼品と同色にして嵌め込むか、もしくは背板を塗って貼り付ける事で色見本&同色仕様のキーホルダーが出来上がる!と言う寸法です。

取り敢えず色々な色を塗って、サンプルが出来たらまた紹介したいと思います。艶消し黒なので、どんな色でも似合うと思います。

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