実は椅子を塗ろうと思った訳では無く、古いシトロエンの内装パーツを結晶塗装でご依頼頂いている案件がありまして(業者様からのご依頼なので日記では紹介しておりません)、ただ今回の結晶塗装はちょっと特種な事を試さなければならない事があって、このレトロな事務用回転椅子の一部を塗装サンプルとして使う事にしました。
ちなみにこの椅子は今の工場に引っ越して来た時からあった残物で、一応一個はオレンジ色に塗って使っているのですが、やはりと言うかこれを塗ろう!と思うと結構大変で後が続いていなかったのです。全部で7個くらいあるのですが、たかが椅子の塗装でも結構大変なんですよ。
ちなみにキャスターのボルト部分は隙間が非常に薄く、普通のスパナでは全く入りません。
ただ以前に分解はしているので外せない訳は無い・・・言う事で、記憶を辿ってみる事にしました。
ああ!と言う訳で思い出したのがこちらの汎用スパナです。SATAのスプレーガンを使っている方ならよくご存じかと思いますが、買うとオマケで付いてくるアレです。
スパナとしての性能は微妙ですが、19ミリでここまで薄いスパナ(風)の物って殆ど無いので、とても重宝しています。
製品としてはかなり古い物だと思いますが、それだけに各部の造りは良く出来てます。最近のだと使い捨て前提に作られていたりしますが、これの場合クッションの張り替えまで出来るようになっています(さすがにしませんが・・・)。。
濃いグレーの結晶塗装で本塗り完了です。
見た目はいつもと同じ仕上がりですが、作業内容はいつもとはちょっと違っていて、本来こうなる筈では無いようなやり方なんですよ。イメージ通り上手く行きました。
ただいつもと違ったやり方だからと言う訳では無いのですが、実は本塗り中に色々とトラブルがあって、ご依頼を頂いていた4部品の内の一つは、なんと4回塗り直しています・・・(画像とは違う物です)。
当初はもっと余裕で終わると思っていたのですが、結局一日中ドツボにはまってしまい、作業している時は全く気が付かなかったのですが終わってみたら背筋がパンパン、顎はガクガク、噛んでいたガムはいつも何かなくなっていました(ガムは噛まないと溶けて無くなるみたいです)。
まあ幸いにして何とか仕事の方は完結出来て、試しとして行ったこちらの塗装も良い感じに仕上がったので、クッションなどの付属品も塗装して普通に使えるようにするつもりです。
出来上がったら改めて紹介しますね。