チネリ ステム 本塗り

cinelli3 こちらもお待たせしました!チネリのアルミ製ステムも無事本塗り完了しておりますので御安心下さい。先日紹介した通り下地処理から本塗りまでは一気に仕上げています。

下地処理としては小傷がある箇所や肌が粗いところを#400で空研ぎし、その後#600→#800で旧塗膜の研磨~足付け処理を行います。剥離作業は行いません。

cinelli4 そして本塗り準備となります。大きい方の部品は既存のネジ穴に眺めのネジを差込みそれをいつものボール某に固定、小さい方の部品は先に裏側(内側のハンドル接触面)にベースコートのみ塗布し、そこを固定面とします。

cinelli5 ベースコートの塗る順番はマスキングの関係上変則的に行う事になり、ただ結果的にセオリー通り隠蔽製の弱い方から強い方といった順番となりました。上の画像は小さい方の部品をまずベースカラーのホワイトで塗装し、ロゴマークのマスキングをしたらブラックで塗装します。

今回は特にロゴの位置、角度に注意しましたらからマスキングシートは全て水貼りで行っています。なのでとても時間が掛かっているのです(十分に乾燥させる為)。

とにかく元位置が判る画像は沢山用意しておいたので、それをiCloudのフォルダーに詰め込みiPadで全ての画像を確認しながら位置を決めていきます。快適そうに見えますが作業台の下は実は小型のサンドブラストボックスがあって、脚立を椅子にして階段途中の踊り場での作業となっています。

ヘッドフォンが写っているのは実際作業中音楽を聴きながらやっていたりしまして、この時点で電話とか鳴っても出れる筈がありませんのでだったら聞こえない方が集中出来ると言う事で音量は大きめになっていたりします。聞こえているのに無視するのは相当失礼な事だと思いますが、本当に聞こえないなら仕方ないと言う事ですかね。

cinelli6 そしてロゴの部分に黒を塗装します。実際ここで塗っている訳では無いのですがここで塗る場合もあります。

cinelli7 そして大きい方の部品です。こちらがもう大変です。

こちらは先にロゴの色である「白」を塗っています。そこにロゴ同様のマスキングシートを貼って周りの黒を塗るといった順番ですね。小さい方の部品とは逆のパターンとなります。

が、画像のようにロゴは「側面」にしかプリントされていないので、余計な部分はカットしなければなりません。このまま塗るといったパワープレイもアリかも知れませんが見切りラインがボケた感じになるので普通はやりませんかね・・・。これも角度・位置が非常に重要なので一度に貼ろうとせず水を塗ってから位置を調整しています。

cinelli8 反対側とは当然位置関係が全く違います。一からデザインを決めるのも難しいですが「元の通に」という作業も結構難しいのです。

cinelli9食み出た部分をカットしたらマスキング完了です。ようやくここまで来ました・・・って感じですかね。この後再度ボール棒に固定したらベースコートの黒を塗装します。

cinelli10 黒が十分に乾燥したらマスキングシートを剥がします。ベースコートは乾いていても傷は付き易い状態ですから、マスキングシートと被塗面の間に慎重にカッターの刃先を差込み少し上に浮かせたらピンセットで回収していきます。刃先を誤ると当然塗膜に傷が付いてしまうので結構微妙な作業ですが、こういった台の上での作業であればどこかに腕を固定して安定させる事が出来るのでそんなに難しくありません。それよりもクリアー塗りたてのボンネットのど真ん中に虫がついたりした場合、腕を固定する場所も無くスピナール(専用のピアノ線のような棒)で塗膜を傷付ける事なく、さらに汗に垂らさないようにしてその虫を回収するなんて事は尋常じゃありませんので・・・。

cinelli11 そしてよくエアーブローをしてホコリを綺麗に飛ばしたらクリアーを塗って本塗り完了です。小さい方の部品は白をベースにロゴが黒となります。

cinelli12大きい方の部品も無事本塗り完了です。大きい方の部品は対照的に黒をベースにロゴが白になっています。今回はフレームの色にこのステムを合わせるといった内容ですね。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きます。完成~発送は週末または来週明けになる予定です。ちなみに週末日曜日から夏季休業日の予定ですが発送間に合いそうな案件がありますのでその辺りは休まず対応する予定です。無理して間に合わせようとするのは危険ですのでペースは崩さず間に合いそうな物に関しては発送出来るようにしますので御安心下さいませ。そもそも自営業で一週間も休める筈が無いですからね(苦)。