チネリのステム塗装 完成

cinelli13 こちらもお待たせしました!紹介が遅れてしまいましたがチネリのステムも本日完成となります。夏季連休に入ってしまいましたが月曜日に発送可能ですのでどうぞ御安心下さいませ。

cinelli_1こちらが元の状態で、最初はブルーとシルバーの組み合わせだった物を今回フレームカラーに合わせて塗り直しをしました。

cinelli16今回の作業で難しかった事としては一旦塗り始めると元の状態が判らなくなるという事で、見本としてもう一つ同じ物があればそれを見ながら作業出来るのですが、実際にはそうもいかないので元の状態を良く把握しておく事が肝となります。まあ今の時代であれば手軽に画像として残せるので昔に比べると全然楽なんですけどね。

cinelli14先ほどの画像と同じ様に見えますがこちらは裏側になった状態です。製品の形状に合わせてロゴが比較的大胆にカットされていますが、これも同じ様に再現しています。

cinelli15ちょっと調べてみましたがこのステムは色々なカラーリングが出ているようです。が、勿論このカラーリングは無いですね(フレームカラーに合わせたのである筈が無いですが・・・)。

後日組みあがった車体についたこのステムを見て、「こんな色あったっけ・・・?」って気付いてくれる人が居たらちょっと面白いかも知れません(私的にはそんなシチュエーションが好きです)。フレームとお揃いですからきっとお洒落でしょうね。

それでは後ほど完成のお知らせメール差し上げます。この度のご依頼、誠にありがとう御座いました!

チネリ ステム 本塗り

cinelli3 こちらもお待たせしました!チネリのアルミ製ステムも無事本塗り完了しておりますので御安心下さい。先日紹介した通り下地処理から本塗りまでは一気に仕上げています。

下地処理としては小傷がある箇所や肌が粗いところを#400で空研ぎし、その後#600→#800で旧塗膜の研磨~足付け処理を行います。剥離作業は行いません。

cinelli4 そして本塗り準備となります。大きい方の部品は既存のネジ穴に眺めのネジを差込みそれをいつものボール某に固定、小さい方の部品は先に裏側(内側のハンドル接触面)にベースコートのみ塗布し、そこを固定面とします。

cinelli5 ベースコートの塗る順番はマスキングの関係上変則的に行う事になり、ただ結果的にセオリー通り隠蔽製の弱い方から強い方といった順番となりました。上の画像は小さい方の部品をまずベースカラーのホワイトで塗装し、ロゴマークのマスキングをしたらブラックで塗装します。

今回は特にロゴの位置、角度に注意しましたらからマスキングシートは全て水貼りで行っています。なのでとても時間が掛かっているのです(十分に乾燥させる為)。

とにかく元位置が判る画像は沢山用意しておいたので、それをiCloudのフォルダーに詰め込みiPadで全ての画像を確認しながら位置を決めていきます。快適そうに見えますが作業台の下は実は小型のサンドブラストボックスがあって、脚立を椅子にして階段途中の踊り場での作業となっています。

ヘッドフォンが写っているのは実際作業中音楽を聴きながらやっていたりしまして、この時点で電話とか鳴っても出れる筈がありませんのでだったら聞こえない方が集中出来ると言う事で音量は大きめになっていたりします。聞こえているのに無視するのは相当失礼な事だと思いますが、本当に聞こえないなら仕方ないと言う事ですかね。

cinelli6 そしてロゴの部分に黒を塗装します。実際ここで塗っている訳では無いのですがここで塗る場合もあります。

cinelli7 そして大きい方の部品です。こちらがもう大変です。

こちらは先にロゴの色である「白」を塗っています。そこにロゴ同様のマスキングシートを貼って周りの黒を塗るといった順番ですね。小さい方の部品とは逆のパターンとなります。

が、画像のようにロゴは「側面」にしかプリントされていないので、余計な部分はカットしなければなりません。このまま塗るといったパワープレイもアリかも知れませんが見切りラインがボケた感じになるので普通はやりませんかね・・・。これも角度・位置が非常に重要なので一度に貼ろうとせず水を塗ってから位置を調整しています。

cinelli8 反対側とは当然位置関係が全く違います。一からデザインを決めるのも難しいですが「元の通に」という作業も結構難しいのです。

cinelli9食み出た部分をカットしたらマスキング完了です。ようやくここまで来ました・・・って感じですかね。この後再度ボール棒に固定したらベースコートの黒を塗装します。

cinelli10 黒が十分に乾燥したらマスキングシートを剥がします。ベースコートは乾いていても傷は付き易い状態ですから、マスキングシートと被塗面の間に慎重にカッターの刃先を差込み少し上に浮かせたらピンセットで回収していきます。刃先を誤ると当然塗膜に傷が付いてしまうので結構微妙な作業ですが、こういった台の上での作業であればどこかに腕を固定して安定させる事が出来るのでそんなに難しくありません。それよりもクリアー塗りたてのボンネットのど真ん中に虫がついたりした場合、腕を固定する場所も無くスピナール(専用のピアノ線のような棒)で塗膜を傷付ける事なく、さらに汗に垂らさないようにしてその虫を回収するなんて事は尋常じゃありませんので・・・。

cinelli11 そしてよくエアーブローをしてホコリを綺麗に飛ばしたらクリアーを塗って本塗り完了です。小さい方の部品は白をベースにロゴが黒となります。

cinelli12大きい方の部品も無事本塗り完了です。大きい方の部品は対照的に黒をベースにロゴが白になっています。今回はフレームの色にこのステムを合わせるといった内容ですね。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きます。完成~発送は週末または来週明けになる予定です。ちなみに週末日曜日から夏季休業日の予定ですが発送間に合いそうな案件がありますのでその辺りは休まず対応する予定です。無理して間に合わせようとするのは危険ですのでペースは崩さず間に合いそうな物に関しては発送出来るようにしますので御安心下さいませ。そもそも自営業で一週間も休める筈が無いですからね(苦)。

 

チネリのステム 下準備

cinelli2こちらもお待たせしております。いよいよ本塗りの為の準備に取り掛かりましたので御安心下さい。

下に敷いているのは先日自宅で撮影した画像を印刷したもので、実際の本塗り中にはこれらを参考にしてロゴの位置を定めます。なので今回は数十枚撮影しています。

で、念のため実際にカットしたマスキングシートを現物のロゴに合わせて貼ってみます。多少ズレはありますがこれくらいなら十分修整出来るレベルかと思います。

ただしやはりロゴの位置については出来るだけ記憶が残っている状態で塗装作業に挑みたいので、諸々の準備が整ったら足付け処理から塗装まではその日に一気に行う予定です。足付け処理を行えば既存のロゴは消えてしまうのでその残像(と言うか位置)の記憶が残っているうちに塗装をしたいんですよね。

と言う事で近日中にそのタイミングが来ましたら本塗りしたいと思います。今週中は難しい気がしますが来週には塗れると思います。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

 

チネリステム ロゴ採寸~データ作成

cinelli_1今回は連休という事でしたのでちょっと休み過ぎなようですから、自宅でも仕事が出来るようにとチネリのステムを持ち帰る事にしました。撮影している場所は社外記の方で登場する自宅作業場です。古いながらも一応ノギスがあったので実物を採寸しながらロゴをデータ化します。

cinelli1「cinelli」のロゴについては既存のロゴがあったので今回は「alter」のロゴを作成しました。

デジカメで撮影した方はどうしても歪みが生じていますから、実物の縦横サイズを計測してしれに遭わせます。画像にある赤い方が撮影したものに合わせたもので、その下にある黒い方が実物に合わせて修整したロゴです。実寸なので後はこのままカッティングプロッターで出力すればマスキングシートが作成出来ます。ああ何て便利なんでしょう・・・。

当店で行っている塗装は「小物塗装」という分野?になりますが、私的には「カスタム塗装」では無いと思っています。どちらかと言うとやはり「修復」に近いですかね。派手なグラデーションで演出したり蛍光塗料を使ったりは殆どやりませんし、ましてやエアーブラシで絵を描いたりフリーハンドでピンストライプを引いたりなんて出来ませんので。

対して今回のような「色だけ変えてロゴの位置やサイズはそのままに」といったご依頼はむしろ向いているかも知れません。一見すると地味ですがこれが結構面倒な作業ですので、依頼自体を受けてくれない所もあると思いますし、いざ出来上がってみたら「最初とデザイン変わっちゃってませんか・・・」と言う事にもなりそうですので(怖)。

という事で、今回も撮影だけはかなりやってます。自宅の方が照明やカメラなど設備がしっかりしてますから楽ですしね。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。実作業としてはもう少し先になりますのでもう少々お待ち頂ければと思います。どうぞ宜しく御願い致します。

 

チネリのステム 塗装承ってます

cinelli 先日到着しておりますチネリのステムです。自転車のハンドルを固定する箇所の部品です(一年前の私はこういった事も知りませんでしたので・・・)。この度のご依頼、誠に有難う御座います!

御依頼内容としては、各ロゴの配置やサイズなどのデザインはそのままに、カラーリングだけを変更します。現状は青とシルバーの2トーンカラーですが、これを車体色に揃えて一体化させるような感じですかね。具体的な色の変更としては、

青→ブラック

シルバー→ホワイト

といった内容です。

cinelli2色についての御指定は1色までであれば追加費用は必要なく、「5分以内の簡易的な色の作成」または「色見本帳からの抜粋」といった形で対応しています。これ以上の厳密な指定は別途「調色費」が必要となりまして、また二色目からは追加費用も掛かります。

今回は白のみを御指定頂き、黒に関してはいつも通り原色そのままなので特に追加費用は掛かっていません。黒のソリッドカラーであれば特に気にする必要はありませんが、「白」の場合は身の回りの物ひとつとってもかなり違っている筈ですから気にして見るといいかと思います(まあ気にし始めるとこれはもうドツボですが)。

cinelli1 今回難しいのはロゴ入れ塗装です。製品に対して随分と窮屈に入っているせいか、かなり微妙な位置に合わせないとオリジナルのようにはなりません。見るだけだと簡単そうに見えてもいざ実際にやるとなって完成までの作業をイメージすると結構胃が痛くなるんですよね。

こういった微妙な位置合わせの場合には既存ロゴの採寸や位置などを正確にデータ化するのが肝で、貼り付けの際にも微調整が出来る「水貼り」が必須ですかね。甘く考えていると大抵痛い目に遭いますので・・・(もう何度も経験済みです)。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。改めましてこの度のご依頼、誠に有難う御座います!