Kawasaki ZX-6Rテールランプ 本塗り

ninja6 こちらもお待たせしました。カワサキNINJAの純正テールランプですね。サイズは小さいですが四輪自動車同様に良く出来ています。土台部分をマスキングしたら足付け処理を行います。

ちなみにバイクのレンズだと未だにレンズカバーだけが外れるタイプがありますが(現在お預かりしているウィンカーレンズ6個がまさにそうですね)、だからといって裏から塗るような事はありません。スプレー塗装で均一の膜厚に仕上げる為には、エアーの流れがスムーズである事と、塗装面に垂直で塗れる事が条件なので、お椀状の形をした内側を均一に塗るなんて、最低でも直径30cmくらいのサイズは必要では無いでしょうか・・・。

なので時々「レンズだけ外れそうも無いのですが・・・」といった御相談はありますが外す必要は全くありませんので(と言うか普通外したらマズイですよ。笑)今回のようにそのままの状態で全く問題ありません。

ninja7 そして本塗り準備完了です。

先程紹介したようにムラ無く塗るには「塗装面に対してスプレー方向は垂直」が基本ですから、これで難しいのはランプ上部のダイヤモンドヘッドになる箇所です。これもセオリー通り面に対してスプレーガンが垂直になるように塗るのが基本ですかね。意識しないで塗ってしまうと大変な事になりますので(谷の箇所に最後まで赤が入りません・・・)。

ninja8 そしてレッドキャンディーが完了です。これだけだと純正そのもの?でちょっと物足り無いのでさらに一つ手を加えてのスモーク、といった感じでしょうか。

ninja9全体的に薄くスモークを塗ったらクリアーを塗って本塗り完了です。

ちなみに今回使用しているクリアーは全てクリスタルクリアーです。昨日塗り終わってから直ぐに熱を入れられなかったのは「ワキ」の発生が懸念されたからで、これが通常使う「イージークリアー」(どちらもSTANDOX社の製品です)であればその心配も無いのでその後の雑務を行っている内に強制乾燥も終わっていた何て事が可能なので、その辺も含めての割増料金なんですよね。材料費だけならそんなに割増頂く必要は無いですので(イージークリアーが凄く安い物、と言う訳ではないんですよ。値段だけ見ればもっと下はありますので)。

ちなみにこの「イージークリアー」は同じ名前で何度かマイナーチェンジが行われています。といっても名前が同じだけで実は中身は全く違う(と言う私的見解)フルモデルチェンジだとは思いますが、新しく出たばかりの材料は時々原因不明のトラブルが起きたりするので直ぐには使いません。なので私が使っているこのイージークリアーも初期の物で、当然もう販売はされていませんが最後に買い占めておいたので(笑)まだ残っているのです。スタンドックスユーザーなら判ると思いますがその後のイージーは酷かったですよね。そもそも初期のイージーは品質自体はかなり良い物なのにそのネーミングのせいで随分と虐げられてしまったような気がします。なので無くなると聞いた時に1ダース(5L缶×12個)を買い溜めしたんですよ(笑)。かなり前ですが、当時デュポンを使っていた時もクリアーと硬化剤がハイパーキュアになった時は相当煮え湯を飲まされた経験があります。当時の高品位クリアー690Sが696Sになり、硬化剤が250から256になりましたが、日本の湿度には促進反応が極端過ぎましたので色々トラブルが発生しました。メーカーに相談しても大抵は「いやー、タカハタサンの所だけですよ、そんな事が起きているのは」なんて回答しか返って来ませんからもう当てにはしないのですよ。自分の身は自分で守るしか無いのです。

それではこちらも完成次第改めて紹介させて頂きますね。もう少々お待ちくださいませ!