バイクテールランプ 割れ欠け修理

kawasaki16スモーク塗装で御依頼頂いているバイクのテールレンズですが、ネジで固定する部分が崩壊しました(苦)。

いや、元々ヒビ割れが入っていたのはオーナー様にも御報告済みだったのですが、何かおかしいと思って裏側からその辺りを触ってみるとポロポロと取れてしまったのです。

kawasaki15 欠けた箇所はネジが差し込まれる土台部分で、表から見ると一段窪んでいる所です。裏から見るとそこが出っ張った形になっていて、そこが3分割に割れて取れてしまった感じです。ちょっとビックリしましたがむしろ塗る前に気付いて良かったですよ・・・。

kawasaki17 という事で実は既に修正済みです。どの道今回は比較的濃い目のスモークですのである程度補修した跡が残っても判らなくなる筈ですので仕事の合間に進行させていました。修理に使ったのは透明なエポキシ接着剤です。注射器状になっていて押すと主剤と硬化剤が適量出てくるタイプですね。ただし保管方法を間違えると使い始めに適量が出てくれません(苦)。注意が必要です。

kawasaki18 混合してからの可使視時間は冬場でも5分程度ですから最初に組み合わせ箇所を確認しておき、まずは出した接着材の半分程度を混合させて破片を組み合わせます。良い具合になったら残りも混合させ本体と接着させます。「二回に分けた方が確実なのでは」と思いそうですが本体との接合面についた接着剤が固まってしまうと断面が上手く嚙み合わなくなるんですよ。一度固まったらもう元に戻せないので色々シュミレーションしています。

kawasaki19 接着剤は既に硬化していて、この状態でもパッと見は判らないと思います。ちなみに反対側もちょっと危なそうだったので根元周りにエポキシを充填させて補強しておきました。

昔ながらのこういったテールレンズ単体の場合、水漏れを防止させる為にどうしてもネジを強く締めがちで、ネジ穴付近にヒビが入ってしまう事は良く見受けられます。そもそも締め付けトルクと水漏れ率が比例しますからどうしようも無いですよね。ROVER MINIのテールレンズも同様で、上司からは「そこ強く締めすぎんなよ!」とよく注意されました。漏れるのはパッキンが原因なのは判っていてもついつい締めたくなっちゃうんですよね。

kawasaki20全面にマスキングテープを貼ってしまうと本塗り中に今どれくらいの濃さになっているのが判らなくなってしまうので一部には透明のフィルムを使っています。

ネジ穴に穴を開けているのは空気がそこを通るようにする為で、エアースプレー方式の塗装だと行き止まりの所はエアーが跳ね返ってしまうので色が着かない(塗れない)のです。実際に効果があるのかどうかは判りませんが、どうもこういった事を考えると頭の中で拡大図みたいに映像化されてしまいついつい気になってしまうのです。多分職業病みたいなものですかね。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!