BMWパニアケース&トップケース 本塗り

bmw349昨日から本塗りを行っているBMWのパニアケースとトップカバーです。今回はそれぞれ違う色なので、先にこちらのパニアケースに色(ベースコート)だけを入れ、クリアーは翌日(本日)トップケースと一緒に塗りました。

bmw350 こちらがトップケースの蓋です。状態としては新品プライマリーなので表面を#800で研いで足付け処理をしてあります。

bmw352 ベースコートにBMW Motorrad(二輪車)純正色の「ライトグレイ」(カラーコード:M21)を塗り、クリアーを塗って本塗り完了です。クリアーは高品位なタイプの「クリスタルクリアー」の仕様となっております。

bmw351 こちらの「ライトグレイ」はパッと見白に見えますが、塗料中の40%にシルバー(!)、30%がイエローパール(!)、白の原色に関しては実に14%程のみとなっています。それ故に隠ぺい力もとても弱く、元の下地が黒だったら下色にまずは白(もしくはグレー)を塗らなければ7コート塗っても隠蔽しないのでは・・・と思われます(ベースコートで7コートはさすがに危険です)。

bmw353 こちらのパニアケースについてはベースコートのみ昨日塗っておき、別に分けておいて本日トップケースと一緒にクリアーを塗りました。

bmw355 色はやはりBMW MONOの純正色で、色は「ルパンブルーメタリック」(カラーコード:M25)となります。どちらの色も車体に採用されている色で、それぞれを合わせて統一感を図ろうと言う感じですかね。

bmw356 こちらのルパンブルーはブルーの原色が2種、メタリックも2種、その他バイオレットとブルーパールが使われています。

bmw354 本日の本塗り時の気温は10度程で、硬化剤とシンナーの組み合わせをどうするか悩んだのですが、ハードなー(硬化剤)の方を遅めにしてシンナーを早めにしました。具体的にはハードナーを15-30、シンナーを10-20といった感じですね。これが硬化(締まりきり)の事を考えると、逆にハードナーを反応が早い方(5-25)にして、シンナーを遅め(15-25)にした方が良いのですが、後者の方が肌が荒れ易く、また前者の方がコントロール性は高いので私的には今回の仕様が気に入っています。

ちなみに車体のような面積が大きい場合はさらに速度(揮発速度及び硬化速度)を遅くしないと肌の馴染みが間に合いません。また使用するクリアーやスプレーガン、ブース内の風速や雰囲気温度によってもこの辺は大きく変わるのでその時の状況にあった組み合わせが必要です。当店の場合は小物に限るのでクリアーは二種類しか使っていませんが、車を塗っていた時は4種類使い分けていたので、さらに複雑な反面、それはそれで面白かったです(具体的にはラピッドとエクスプレスとエクストラとイージーです)。

bmw357 さらに今回はオーナー様から「 コーディネートに使いたいので、塗装時に板きれやプラスチックなど何かの切れ端にも塗装して、それをいただけないでしょうか」といったご要望がありましたので、当店で作成している色見本用の注型樹脂にも塗装をしました。

bmw358キーホルダーとして使うような物では無く、型に注いで抜いたままの物なので素地の出来自体は良くありませんが、今回のように持ち運べる色見本として使うのであればこれで宜しいかと思います。

現在販売用のページを作成していますが、ご希望の方はご用命頂ければ対応致します(有料となります)。尚、塗装作業をご依頼頂いている方のみのお受付となりますのでどうかご理解の程宜しくお願い致します。

それでは明日以降に熱を掛けて強制乾燥させ、後日完成しましたら改めて紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!