テールランプ透過性塗装 下準備

 先日の続きで、テールランプ系透過性塗装の下準備を行っています。

尚、画像には写っていませんがジェイドのハイマウントランプもありますのでどうぞご安心下さいませ(そちらは先にお預かりして下地処理は既に済んでおります)。

 ちょっと順番が逆ですが、テールランプの裏側などはマスキング前に清掃しています。こちらは180SXの社外品テールランプで、一応清掃はされているのですが谷の部分や隙間に泥が残っています。テールランプあるあるですよね。

 表面レンズの隙間にも泥が詰まっていますので、水を流してブラッシング&エアーブローを繰り返します。

 ブラシが入らない個所には多少汚れが残りましたが、かなり綺麗になりました。後はレッド&スモーク塗装を施せば殆ど目立たない(判らない)ようになると思います。

以前GRB系テールランプで隙間に苔が生えていた物がありましたが、同じようにやって塗装後は全く判らなくなりました。

 こんな感じで清掃が終わり、よく乾燥させてからマスキングを行います。

 同じくアリストのテールランプも清掃済みです。

フィアットのテールランプは新品では無いようでしたが非常に綺麗だった為、エアーブラシとかるいブラッシング&拭き取りだけで済みました。

ジェイドのテールランプ一式は新品なのでエアーブローのみで大丈夫でした(電球穴は先にマスキングしてあります)。

 そしてブース内の掃除です。

透過性の塗装はとにかく気を遣うので(透明なので塗り直しが効きません)、テールランプ系の本塗りを行うタイミングでブース内のスチーム洗浄を行うようにしています。

 普段台に使っているのはよくあるワイヤーメッシュの棚板で、繰り返し使っているので見た目は悪いのですが同じようにスチーム洗浄しているので塗装をする上では常にクリーンに保っています。

 そしてフィアットのテールランプです。

こちらはウィンカー&バックランプ部分をマスキングしますが、本塗り当日は出来るだけ時間に余裕を持たせたかったので、今回ここのマスキングシートを先に作っておく事にしました。

まずは通常通りラインテープでマスキングを行い、

 その上にコピー用紙を貼り、鉛筆の芯を使って輪郭を抽出します。昔ながらの石刷りみたいな感じですね。錆て見えなくなった車体番号や、風化した墓石の文字を見る場合などで使われる方法です。

 それをスキャナーで読み込み、Illustratorなるソフトを使って輪郭をトレースします。またこの時に不作為な線なども修正しておきます。この辺がデジタル作業の良いところですよね。直線は真っすぐに、カーブはベジェ曲線で美しくと言う具合です。

 出来上がったデータを使い、カッティングプロッターでマスキングシートをカットします。

実際に貼り付けて各部を修正し、出来上がったデータを反転させて逆を作成します。

テールランプ自体が対象に出来ていればマスキングも対象に出来るので、これは気持ちが良いです。

この後は各案件の仕様(スモーク濃度や使用するクリアーなど)を纏めた作業内容書を作成してプリントアウトし、ブース内に貼り付けておきます。

こんな感じで本塗り前の事前準備にはかなり時間を要する為、1セット単位での塗装だと採算を合わせるのが難しいのですが、このように数セット纏める事で帳尻を合わせています。何卒ご理解下さいませ。

それでは作業進行しましたらまた紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!