フィアットテールランプレッド&スモーク 本塗り

 大変お待たせしました!先日下準備を行っていたフィアットの純正テールランプは無事本塗り完了しておりますのでご安心下さいませ。

塗装前にはよく脱脂処理をし、エアーブローで埃を飛ばします。

ちなみに少し前、サーモス塗装ワークショップでいらした方が「自分で塗っている時によくハジいて困ってまして・・・」との事でしたが、なるほど確かに車の塗装であればその辺りは親方(上司)や講習でちゃんと学びますが、ネットなどではわざわざ脱脂の方法を紹介している所は無いのかも知れませんね。

被塗面の脱脂は一枚のウェスだけを使ってやると、それでは単に油膜を伸ばしているだけに過ぎないので、基本は2枚を使って行います。窓拭きと一緒で、最初にシリコンオフで濡らしたウェスで被塗面を噴き、その後もう一枚のウエスで乾拭きをします。

また一枚だけを使ってやっている人に多い傾向で、シリコンオフは揮発が早いタイプが一見良さそうに感じますがですが、前記した2枚拭きの方法では揮発が早いと上手く出来ない為、基本は「揮発の遅いシリコンオフ」が脱脂に適しています。

また形が複雑な場合はウェスで拭き取ろうとするよりも「洗い流す」方が楽(確実)なので、スプレーガンにシンナーやシリコンオフを入れて、吊るした状態で上から下に油分ごと洗い流すようにします。またハジキシラズのように洗浄成分も入ったウォッシュコンパウンドを使って水で洗い流す方法も良いですかね。

 しっかり脱脂処理をしたら用意しておいたマスキングシートを貼り付けます。今回は現行(新型)のアバルト595に使用するとの事で、下のバックランプ(反対はバックフォグ)も赤に塗装してしまいます。

 プラスチックプライマー塗装後、透過性の赤=レッドキャンディーを3コート塗った状態でウィンカー部のマスキングシートを剥がしました。赤は全部で5コート塗る予定です。

 クリアー抜きをしたウィンカー部にプラスチックプライマーを塗り、さらに全体にレッドキャンディーを2コート塗ります。これで赤は全部で合計5コートです。

 その後、以前の施工例画像を参考にスモークを塗り重ねます。ここまでがベースコートの塗装です。

 そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

 ウィンカー部の赤は周りに比べると薄くなっていますが、最後にスモークを塗る事でそれも目立たなく出来ています。

意外と手間が掛かっているので、単に出来あがった画像だけを見ると「赤に塗るだけでその金額!」と思われてしまいそうですが、各工程をウェブサイト上で紹介し、さらにそれらを纏めて施工例として紹介する事で、以前に比べると御理解を頂ける方がとても増えたと思います(お問い合わせを頂いてからの成約率が格段に上がりました)。

それでは完成次第改めて紹介をさせていただきますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!