TOYOTA TE47レンズ類 裏側塗装 下準備

先日お預かりしておりましたトヨタTE47のレンズパーツ一式の内の、ヘッドライトカバー、ナンバー灯レンズ、ルームライトカバーです。

これらのパーツは経年劣化と裏側の汚れ・傷等が激しいので、表面とは別に裏側にもクリアーを塗装します。

ただ裏側は表面と違ってペーパーを当てるのが非常に難しい為、

先日完成していたウェットブラストを使って足付け処理を行う事にしました。

ヘッドライトカバーの場合だと、

ネジ穴周りが汚れていて、

色を塗るなら多少の汚れはそのままでも判らなくなってしまいますが、今回はクリアー塗装のみなのでこれらをしっかり除去しておく必要があります。

使うメディア(研磨剤)は重曹で、切削力はありませんが今回のような樹脂パーツでも安全に使えます。

テストで動画も撮影してみました。

当初ブラストボックスには排気ファンを取り付けていなく、ブラストしている内に中が霧で見えなくなってしまっていたのですが、エアーを強制給気する事でそれが改善出来ました。動画では最初はわざとエアー給気を止めて箱の中が曇って行く様を、その後バルブを開けて霧が無くなっていくのが判ると思います。

ブラストしたのはフランジ状になったネジ回りのみで、その部分が綺麗になっているのが判ると思います。

ウォッシュコンパウンドと同様、足付け処理と洗浄が一緒に出来るという点で気に入っています。

そのまま上塗りを行っても影響無い事は、先日のランサーヘッドカバーの塗装でも判っているので、ブラストが当たった箇所の番手は#1500くらいと予想しています。

古いレンズにありがちな、凸文字周りに溜まったワックス・コンパウンドも、

こんな感じで除去・洗浄・足付け処理が一回で出来てしまいます。

そしてルームランプカバーとナンバー灯レンズです。

表側の平面は布状研磨副資材(アシレックスレモン)で研磨してあります。凸文字周りだけ変色した被膜が残っているのが判ると思います。今まではナイロンブラシとウォッシュコンパウンドで処理していましたが、

こちらもウェットブラストで、

良い感じに処理できました。

ルームランプカバーの裏側はカットガラス状に凸凹していますが、それの形も崩す事無く隅々まで洗浄~足付け処理が出来ています。

ただ予想していた透明な感じにはならなかったので、このパーツは元々このように白濁りしていた物と思われます。そういえば昔のルームランプは白っぽい樹脂だったような気がしました。

そしてヘッドライトカバーです。ゴムが着いていて判り難かったのですが、フチはバリバリになっていたり接着剤が着いていたりしたので、#120~で均して最終#1300まで研ぎました。

「全部ウェットブラストでやれば早いのでは?」と思うかも知れませんが、ブラストでは傷は除去できないので(そのまま残ってしまうので)研磨して均す必要があります。

裏表面共に全部削って一皮剥いたような状態です。

最初は裏側を塗るので表面をマスキングしました。スモーク塗装では無いので透明にする必要は無く、通常のロールマスカー(養生紙)を使っています。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!