先日お預かりしておりましたリモコンキーのカバーパネル3セット6点となります。
それぞれ違うオーナー様からのご依頼ですが、内容が似ているので並行して作業を行っております(裏に印をつけておりますので間違えたりはしませんからどうぞご安心くださいませ)。
マセラティのリモコンキーは未塗装の着色樹脂で、ただし成型時の歪が激しい為、#120で研摩して形を整え、その後#180でペーパー目を均し、#240~#320で足付け処理を行っています。
フェラーリのリモコンキーも同じく歪がある為、既存の塗膜を剥がして素地のラインを整えます。
ペーパーが入り難い&深い傷を付けたくはない箇所はナイロンブラシとウォッシュコンパウンドを使って足付け処理を行います。
順番が逆ですが、フェラーリのリモコンキーカバーは跳ね馬部分のマスク型を作成しています。比較的低い温度の熱で溶ける熱可塑性樹脂(ポリエチレン)を少量カットし、熱湯の中にリモコンキーカバーと一緒に着けて温めます。
冷えたら剥がすとこのようにマスキング用の型が出来上がります。
マセラティのリモコンキーカバーは窪み部分にマスキングテープを貼っておきます。
ボタンが入る箇所には紙を丸めて差し込み、エアーで飛んでいかないようテープで固定しておきます。
サーフェサーはかなりの膜厚になる為、ゴムのボタンが嵌る部分に塗るとそれが入らなくなってしまう恐れがありますから、この段階ではマスキングをするようにしています。
跳ね馬のマスク型は少し浮かした状態にしておきます。奥までピッタリ入れてしまうとサフェで隙間が埋まってフチがガタガタになってしまう為ですね。
プラスチックプライマーを塗布し、ある程度乾かしたら続けてサーフェサーを塗ります。
サフェは合計4~5コートで、コート間には10分程のフラッシュオフタイムを設けています。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
フェラーリリモコンキーカバーは、穴の周りの傷防止の為のステンレスリングの製作も承っておりまして、本塗りの前にそちらの作業を行う予定です。