先日下準備を行っていたスズキソリオバンディットの純正テールランプ一式です。
透過性塗装は塗膜中にゴミが入るとそのまま残って見えてしまう為、前日までにブース内の床と壁、台と棚板を高圧洗浄機でしっかり清掃しています。
よく脱脂清掃し、プラスチックプライマーを塗ったら本塗り開始です。
以前施工した時は「赤い部分はあまり黒くしたくないのですがクリヤー部分のメッキが目立ち過ぎる感があったのでスモークで目立たなくしたい」との事で、今回もその時の画像を参考に濃度を調整しています。
濃くなり過ぎないよう注意して、スモーク含有量を少なくしたベースコートを塗り重ねていきます。
濃さが決まったら最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!
クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。
小物塗装全般がそうですが、テールランプは特に塗り肌を残したくないので、スプレーガンと被塗面の距離を極力近くして圧力を低めにしています。
ただそうするとどうしてもタレが発生し易く、なので一回目のクリアーはハードナーまたはシンナーを早めにし、二回目はそれらを遅くして対応したりします。昔DUPONT(現CROMAX)を使っていた時はそれはNGとされていましたが、その後STANDOXのデモマンに聞いたら「え?なんで?」と逆に聞かれてしまったので、今は解禁としています。ブレンボキャリパーのように吊るして塗る時などではとても有効です。
具体的には、今回はハードナーはどちらも15-30で、 シンナーを一回目10-20から15-25に変更しています(いずれの数値も気温の事を示しています)。尚、この日の気温は20℃くらいでした。
今回のターンで一緒に塗っているご依頼品には「濃い目」のスモークで御指定頂いている案件もあって、そちらを塗りながらやっているとそれらの差の大きさに自分自身の感覚がズレてしまいがちですが、参考画像と見比べてみる事で思い込み等の誤差を防ぐようにしています。
この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。
それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!