アルファロメオ樹脂製エンジンカバー 本塗り

先日凸部にシルバーを塗って全体にクリアーをコートしておいたアルファロメオ用樹脂製エンジンカバーです。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。

現状艶あり仕上げなので素地の粗が目立ちます。

凸部は予め研磨して表面を均していますが、それ以外の部分はザラザラとした梨地なので、クリアーを塗ってもそれがそのまま残った状態となっています。むしろ変な仕上がりですよね。

まずは全体を軽く水研ぎし、

 

その後スコッチとナイロンブラシ、ウォッシュコンパウンドで足付け処理を行います。

よく洗浄し、大体な感じで凸部をマスキングしておきます。後で凸部についた塗膜を除去する際の手間を少しでも楽にする為ですね。

 全体に今回のベースカラーとなるGM社の「Dark Argent Charcoal Met」(カラーコード:6270)を塗布します。

よく乾燥させたら、

マスキングテープを剥がします。

凸部の周りを汚さないように養生し、

余分をシンナーで拭きとって、当たりの柔らかい布状研磨副資材(アシレックスオレンジ)を使って研磨し、凸部天面に乗った黒メタリックを除去します。

同じ様にフィンも処理します。

AlfaRomeoの凸文字は流石にマスキングは出来ないので、この状態から黒メタリックを除去していきます。

下地には完全硬化したクリアーが塗ってあるので剥がれる事は無いのですが、周りの黒メタリックにはちょっとでも触れただけで駄目になってしまうので、ここの作業ではある程度時間掛かってもミスの無いようじっくり行います。一か所1時間くらいで3~4時間くらいでしょうか。

凸文字全ての処理が終わったら全体をタッククロス(粘着剤が塗着した不織布)で拭き取りながらエアーブローを行って埃を飛ばします。

そして全体に艶消しクリアーを塗布します。

ウェットで艶がある状態だとどうしても素地(素材)の粗が目立ちますが、

艶が消えると梨地が目立たなくなります。素地の凸凹が光を反射せず吸収してくれる為ですね。

画像だと黒メタリックが明るく見えますが、原色に使われている粗いメタリックは光に当たると輝きが強くなる傾向にあり、これがエンジンルーム内=ボンネットの下に装着される状態であれば丁度良い感じになると思います。梨地のザラザラ感と相まって金属的な質感は鋳鉄のような風合いでかなり格好良いと思います。

凸凹だった素地は予め研磨して均しておいたので、ピシッとした感じが表現出来ていると思います。

マスキングではかなり難しいAlfaRomeoの塗り分けも、

今回の「二度塗り」の工法であれば、

自然な感じでしっかりとした塗り分けが出来ているかと思います。2度塗り自体も結構な手間ですが、各凸部のマスキングシート(データ作成)を行う事を考えればこれでもかなりコストを落とす事が出来ています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!