RB26→RB28タイミングベルトカバー 本塗り

先日サフェ研ぎを行っておいた日産スカイラインのRB26エンジン用タイミングベルトカバーです。

こういった形状でサフェ研ぎを行った場合はどうしても金属素地が露出する箇所があって、

そのまま上塗りを行ってしまうと後で腐食やブリスターが発生してしまうので、

スポット的にプライマーを塗布しておきます。

恐らく殆どの塗装店(塗装屋)では「これくらいなら」と言う事でそのまま上塗りを行うと思いますが(実際私も雇われの時はそのまま塗っていました)、自分でやった事に対して長きに渡って責任を取らなければならない立場になってからは些細な事でも時間を割くようになりました。

裏側は装着すれば見えなくなりますが、

そのままだと格好悪いので、ベースコートの黒を塗って艶消し黒仕上げとしておきます。

裏側に塗ったベースコートが乾いたらひっくり返し、

続けて表面にベースコートの黒を塗ります。

しっかり乾燥させたら凸文字の周りをマスキングし、#240→#320→#400→#500→#800→#1300の空研ぎでアルミ素地を光らせます。

よくエアーブローし、タッククロス(粘着剤が塗布された不織布)を使って研ぎ粉が残らないよう清掃し、

アルミ素地が露出した箇所に密着剤を塗布し、最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーとなります。

ちなみにこの時期はブース内の気温が上がるので、本塗りの際にはクーラーをつけて雰囲気温度が30℃以下になるようにしています。

塗装に使用するエアーは当然エアードライヤーやフィルターを通ったクリアーなエアーですが、高温・高湿度下の環境での塗装は思わぬトラブル(ワキやブリスターやエアー噛み)が発生し易くなりますし、作業者(私)のストレスも大きくなるので、出来るだけ良い環境で作業が出来るようにしています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介させて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!