銅製エフェクトマイク マスキングデータ作成

 先日下準備を行っていた、ファイアーパターンの塗装でご依頼頂いているボディが銅製のエフェクトマイクです。その後熱を入れてサフェを硬化させ、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗っておきました。

 先にマスキング用のデータを作成しようと思っていたのですが、サフェの厚みで寸法が変わってしまう為、先に研ぎを終わらせておく事にしました。

 サフェ研ぎ後、仮組みも行っておきました。本体と蓋とのクリアランスはかなり狭く、クリアーまで塗ると蓋が被さらない事が判り、この状態で塗るか、または重なる部分はマスキングをして行う事になるかと思います。

最初に紹介した完成イメージのイラストも記載しますね。

画像左側のマイク部分が艶消し黒、アダプターを差し込む画面左側(後方)が艶あり黒となります。

ファイアーパターン塗装の場合、2~3mm幅のラインテープをフリーハンドで貼っていくか、または全面にマスキングテープを貼ってカッターで柄の形を切っていく方法がありますが、今回は「これに合わせてマスキングシートを作る」と言う方法で行います。

 と言う訳で、まずはマスキングシートのデータ作成を行います。

まずは本体側、細い方からです。

本体の直径から外周の長さを求め、まずは予め作成しておいたデータからざっくり切り取ります。

 違和感が無いかを確認します。

 当然ですが、そのままでは繫がる部分はこんな感じで全く合わない状態です。

 それを調整しながら、このような感じでファイアーパターンが繋がるようにします。

ただ同じようなパターンが連続してしまったので、この後デザイン自体を修正しました。

 本体のファイアーパターンが決まったら、次は蓋部分のデータとなります。当然ですが外周が変わるのでそのままのデザインは使えません。

 一回り大きい蓋の直径から外周を求め、それに合わせてデータを拡大します。画面上だとX軸はそのままに、Y軸の値のみを大きくしています。

こういうのがアナログデータだったら凄く大変な筈ですが、数値の変更だけで出来るベクトルデータでの作業はとても助かります。

 とは言っても実際に行うのは現場作業(塗装)なので、何度もトライ&エラーを繰り返してはいます。

 そして完成です。つなぎ目部分もピッタリに処理し、またファイアーパターンもデザインを変更して隣同士が重ならないようにしました。

 先ほどの画像から120度回した状態です。

基本的には繰り返しのパターンですが、どれも微妙に違うデザインになっています(エンドレス柄では無く、一つ一つペンツールで描いています)。

さらに先ほどの状態から120度回した状態です。

黒い部分(マイク側)が艶消し黒、白い部分(コネクター側)が艶あり黒になる予定です。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!