透過性塗装 下準備

先日お預かりしておりましたホンダGL用ナショナルサイクル(NATIONAL CYCLE) VSTREAMのウィンドスクリーンです。ちょっと信じられないくらい大きいサイズです。

  塗装するのは表側なのでまずは裏側をマスキングします。「裏側を塗った方が簡単じゃ?」  と思うかも知れませんが、稀に致命的な問題が起こる事があるので現在は表側のみのお受付となっております。

通常の様に養生紙を貼ってしまうと、塗っている時に濃度やムラが判らなくなってしまうので、マスキングには低粘着の透明なシール(アプリケーションシート)を使います。また部位によって粘着力の強さを変えます。

フチを通常のマスキングテープで固定し、透明な部分を極力阻害しないようにします。

 そしてこちらは先日お預かりしておりましたダイハツムーブの純正テールランプです。

ウィンカー部分は赤く塗らずクリアーのまま(クリアー抜き)で承っていますので、そちらのマスキング用シートを作成します。

まずは上の画像にあるように内部反射板の見切りラインに沿ってガイド用のテープを貼り、

その上に適当な紙を置いてマスキングテープで固定し、鉛筆の芯を使って輪郭を抽出します。石刷りの方法ですね。

それをスキャナーで読み込み、ソフトを使って輪郭のラインを作成します。ラスター画像を基にしたベクター画像の作成ですね。

それを基に実際にマスキングシートをカットし、細部を調整してデータを完成させます。わざわざシートを作っているのはテープの継ぎ目が無くなる事と(仕上がりが良くなります)、本塗り当日に時間を掛けたくない事が理由で、これなら貼って剥がすだけなので塗装の方に集中出来ます。ちなみに脱脂足付け処理された面にマスキングテープを貼って一日放置すると、糊がくっついて(移って)大変な事になるので先に貼っておくという事は極力避けています(せいぜい12時間くらいが限界です)。

次の透過性塗装の本塗りターンではこれらとは別に、KAWASAKI Z900RSの純正テールランプと、当店で在庫していたWRX STIのテールランプの塗装を予定しています。

ちなみにこちらのWRX STIのテールランプは、レンズの角が破損していた物で、それを透明エポキシ接着剤で補修した再生品となります。この状態だと補強の為に裏に塗ったエポキシが見えてしまいますが、スモークに塗れば殆ど目立たなくなると思うので、今回一緒に塗って出来上がった物を販売しようと思っております。尚こちらは国内では珍しいUSテールとなります(スバル社製なのに日本では買えません・・・)。尚、土台との溶着部より外側なので水漏れの心配は全くありません。

それでは作業が進行しましたらまた紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!